2020年8月13日、韓国・マネートゥデイは、徴用工の賠償問題などをめぐり日韓関係が悪化する中、韓国ドラマ「愛の不時着」に続き、アイドルグループ「NiziU」（ニジュー）が日本で爆発的な人気を呼んでいると報じた。

NiziUは9人組のガールズグループで、メンバーは韓国の大手芸能事務所JYPエンターテイメントと、日本のソニーミュージックによる日韓合同オーディション「Nizi Project」から選出された。

記事によると、日本のビジネス誌『プレジデント』は12日、「なぜNiziUは世界を興奮させるのか…日本のエンタメが『韓国に完敗』した理由」という見出しの記事を掲載し、日韓のアイドル文化を比較した。

プレジデントは「中国や東南アジアなどでも注目しているファンがすでに相当いるということだろう。日本のエンターテインメントが国際化において韓国に大きく後れを取ったことは認めざるをえない」とし、モーニング娘。やAKB48などを挙げて日本のエンターテインメントが完敗した理由を指摘している。また「日本人は『未成熟』を応援する」とし、「完璧なルックスや高い歌唱力はむしろアイドルには邪魔になる」と伝えている。

一方で、韓国のアイドル文化については「韓国では『未成熟』ではなく、外見的な完成度や高いパフォーマンスを求める文化がある」とし、韓国のアイドル国際市場で人気を集める理由を説明。その上で、未成熟さを打ち出した日本のアイドル文化が変わらなければならないと指摘している。

これを受け、韓国のネット上では「（両国関係が）こんな時に日本のアイドルを育てる必要あった？」「日本のエンタメ事業は衰退しつつある中、アイドル育成のノウハウを教えて復活させるのは親日売国行為じゃない？」「プロデューサーのパク・ジニョンはお金に目がくらんだのかな」「これは大きなミス」などNiziU人気に否定的なコメントが多いが、一部では「文化の力は本当にすごい。これは始まりにすぎない」「逆に日本人を利用して日本円を稼ぐのはどう？」など喜ぶコメントも。

そんな中、あるユーザーからは「これは韓国のニンテンドースイッチ人気（韓国での選択的不買運動）と似ている。気持ちだけ勝ち誇るのではなく、冷静に対処していこう」と昨今の日韓関係の悪化に警鐘を鳴らす声も上がっている。（翻訳・編集/松村）