Record China 2020年8月17日(月) 12時10分
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インド洋のモーリシャス沖で日本の商船三井が運航する貨物船「わかしお」が座礁した事故が中国でも報じられた。
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「わかしお」は7月25日に座礁。積載していた約4000トンの燃料のうち約1000トンが保護区に指定されている海洋公園に流出した。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は16日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)アカウントで「日本の大型貨物船が真っ二つ!」と題し、現場の映像を掲載。「船体はすでに深刻な損傷によって真っ二つになった。『わかしお』からはすでに1000トンもの燃油が漏れ出し、サンゴ礁や魚類、その他の海洋生物に危機を及ぼしている。専門家はモーリシャスにおいて最も深刻な生態系への災難であると形容した」などと伝えた。
中国のネットユーザーからは、「大型の貨物船がそんなに簡単に真っ二つになるのか?」と驚く声や、「モーリシャスと言えば観光業に頼る国。新型コロナに続いてこんなことになるなんて」「海洋生態系が…」などと懸念する声が寄せられた。また、「(福島第一原発の事故を意識して)日本がまた海洋汚染か」「民度が高い日本人は、またお辞儀をして申し訳ないと言えば解決なのだろう」といった皮肉の声のほか、中国人が自国民の不祥事に対して厳しいことから「この事故、日本人がやったから(中国では)あまり騒ぎになってないけど、これがもし中国の船だったら国外よりも国内から悲惨なほどたたかれるだろうな」との声も寄せられている。
仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)中国語版サイトは16日、「日本の貨物船が分断し1000トンの燃料が漏れだす、モーリシャスの天国が汚される」と題する記事を掲載。AFP通信などの報道として、「(事故により)海岸、特にマングローブ林や絶滅危惧種の保護区が汚染された」「現地当局者によると、まず船体の3分の2を遠海に移動させ、燃料流出による汚染を減らす考えだ」など伝えたほか、モーリシャスについて「風光明媚なバカンスの天国」と紹介した。
BBCは「『わかしお』は日本の海運会社・長鋪(ながしき)汽船が所有し、商船三井がチャーター、運航していた。(事故により)小魚や野鳥などの生物や、マングローブ林が広がる地域にまで漂着し、生態系への危機をもたらしている」などと伝え、モーリシャスの海洋生物学者が「現地住民は原油の蒸気を吸っており、悲しみと怒りがないまぜになっている」と話したことを伝えた。
また、ロイターは14日付の記事で、モーリシャス政府が損害賠償を求めていると報じ、「国際条約上、燃料油の流出による環境汚染に対し、損害賠償責任を負うのは船の持ち主で、『わかしお』を用船した商船三井に責任は及ばない」と説明。長鋪汽船の長鋪慶明社長が13日に発表した声明で、「賠償については適用される法に基づき誠意を持って対応させていただく」としたことを伝えた。(編集/北田)
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