人民網日本語版 2020年9月3日(木) 21時20分
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中国科学院南京地質古生物研究所の研究者が山東省臨沂市で約5億年前の原始節足動物「線紋心蝦」を発見した。写真は「線紋心蝦」の復元図(Joschua Knüppe作)。提供は同研究所。
中国科学院南京地質古生物研究所が1日に明らかにしたところによると、同研究所の研究者が最近、山東省臨沂市で約5億年前の原始節足動物「線紋心蝦(Cordaticaris striatus)」を発見した。これはカンブリア紀に繁栄した代表的生物「アノマロカリス」の一種で、ハート形の頭部を持ち、古代の海で捕食していた。新華社が伝えた。
アノマロカリスはカンブリア紀の海における最も獰猛な捕食者だった。体が大きく、変わった形をしており、速やかに獲物を捉える前足と長い尻尾がある。当時、他の生物の多くが数ミリから数センチほどのサイズだったが、アノマロカリスは最も大きな個体で2メートル以上に成長する。さらに硬い殻に覆われており、ほとんど海の王者と言っていい存在だった。名称や見た目はエビに似ているが、アノマロカリスは現代のエビの仲間ではなく、すでに絶滅した原始節足動物だ。
研究チームが今回山東省で発見した「線紋心蝦」はアノマロカリスの小型版だ。体長は約30センチで、体の前部が大きなハート形の殻で覆われており、殻の長さは体長の半分に達するほどだ。殻の後部のくぼみから一対の大きな目が飛び出ている。殻の下には4本の牙、多くの歯からなる円形の口がある。口の前方には一対の特殊な触手がある。この触手にはブレードのような形をした部分があり、長いトゲにびっしりと覆われている。この複雑な構造は、沈積物もしくは海水をかき分け獲物を見つけるために用いられた可能性がある。
研究を担当した同研究所の趙方臣(ジャオ・ファンチェン)氏は「その他の1メートル以上のアノマロカリスと比べると、線紋心蝦は小さくかわいらしい。小さな足、小さな口、さらにはハート型の頭がある。アノマロカリスはカンブリア爆発期に繁栄した最も代表的な生物の一つだ。今回の山東省における発見は、中国にまだ生命の起源に関する秘密を模索できる、多くのカンブリア紀の化石が残されている可能性を示している」と述べた。
関連成果はこのほど、国際的な地質学誌「古地理学、古気候学、古生態学」に掲載された。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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