Record China 2020年9月18日(金) 17時40分
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香港でも17日に封切りを迎えたディズニー最新作「ムーラン」だが、ボイコットの声が拡大した影響か初日の興行収入は振るわず、公開中の米中合作の話題作「TENET テネット」に大きく水をあけられている。
映画「ムーラン」については、主演した中国出身の女優リウ・イーフェイ(劉亦菲)が昨年、香港の民主化を求めるデモを乱暴な手段で制圧しようとした香港警察に対し支持を表明したことや、少数民族・ウイグル人への中国政府による迫害問題も絡み、世界各地でボイコットの声が広まった。
11日の中国公開に続き、香港でも17日に封切りを迎えたが、夜9時の時点で興行収入は12万4000香港ドル(約168万円)と振るわず。10日から公開されている「TENET テネット」が同137万香港ドル(約1850万円)で、10倍の差をつけられている。
デモの重要拠点にある有名な映画館「旺角百老匯戯院」によると、17日の「ムーラン」は毎回、3割程度しか座席が埋まらず。同じ17日に封切られたアーロン・クォック(郭富城)主演の香港映画「麦路人」と大きな差がついたという。
中国では公開7日目となった17日夜、興行収入は2億元(約31億円)に到達した。中国でも公開初日から、当初の予測ほど数字が伸びないことが話題になり、興行ランキングでも初日は1位につけたが、その後はすぐに後退。昨年公開された同じディズニー映画「ライオン・キング」の公開7日目と比較しても、数字は半分程度にとどまっている。
なお、「ムーラン」は中国の叙事詩「木蘭辞」を基にしたストーリーだが、中国では多くの人が学校で学び、広く知られた物語だ。それだけに米国人が描くムーランの世界に違和感を覚え、さらには史実と異なる演出が多いことに不満の声もある。バラエティー誌、デッドライン、USAトゥデイ、AP通信といった米メディアがこぞって「ムーラン」を称賛する記事を掲載したことに対し、中国版ツイッターでは「私たちの国で上映されているのは、本当に同じ映画なのだろうか?」といった話題も注目され、厳しい批判の意見も多く見られる。(Mathilda)
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