<東京マラソン>国際色高まり「世界は一つ」を実感、2020五輪に繋げたい―ボランティア1万人が大活躍

八牧浩行    2014年2月24日(月) 16時5分

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23日、「東京マラソン2014」が開催され、3万6000人以上が都心を駆け抜けた。2020年東京五輪・パラリンピック招致決定後、初の開催とあって各国旗に混じって五輪旗も振られ盛り上がり、沿道の観衆は約133万人に上った。

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2012年2月23日、「東京マラソン2014」が開催され、10代から最年長87歳のランナーまで、3万6000人以上が都心を駆け抜けた。2020年東京五輪・パラリンピック招致決定後、初の開催とあって各国旗に混じって五輪旗も振られ、盛り上がり、沿道の観衆は約133万人に上った。

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今回、ランナーとして4回目の参加となったが、国際色が年々高まっているのを実感した。世界89の国・地域のランナーが参加。台湾の1670人を筆頭に、米国、香港、英国シンガポール、中国の順で、中華圏からの参加が目立った。主催者によると、海外からのエントリー申し込みは、前回から5000人も増えて、過去最高の約1万人にのぼったという。スタート前に横に並んでいたメキシコ人女性は、「この大会に出場するのが長年の夢だった」と声を弾ませた。皆の心が一つになれる、この種の「平和な祭典」が全世界に広まってほしい。

この大会のテーマは「東京が一つになる日」。スタートの号砲が鳴り渡ると、紙吹雪が降り注ぎ、大きな歓声が上がった。スタート地点の東京都庁前では緑の衣装をまとった六本木男声合唱団の平和の歌声が天にこだました。沿道の30カ所以上で、バンド演奏、ダンス、和太鼓、民謡などのパフォーマンスが繰り広げられた。東京マラソン名物となった仮装ランナーは今回も大活躍、5レンジャーなどアニメキャラクターや怪獣、十字架を背負ったキリストなどのほか、「ふなっしー」などゆるキャラの縫いぐるみ姿も目立ち、沿道の観衆を沸かせていた。

新宿から日比谷公園、品川、銀座、日本橋、浅草を駆け巡るコースは応援の人々で途切れることはない。「がんばれ」「ファイト」「加油」などの声かけや熱烈ハイタッチでランナーを励ましてくれた。お菓子や果物など心づくしの差し入れもありがたい。東京の名所を自分の足で見物できるのも魅力の一つ。皇居、東京タワー、雷門、東京スカイツリー、歌舞伎座などが目を楽しませてくれた。

東京マラソンの一方の主役はボランティア。15歳から91歳までの1万人以上が沿道の給水や観衆誘導などで大活躍した。献身的な努力が実って、東京マラソンは2007年のスタートと歴史が浅いにもかかわらず、多くの市民が楽しめる大スポーツイベントに発展。ボストン、ニューヨーク、シカゴ、ロンドン、ベルリンで構成されていたワールドマラソンメジャーズ(WMM)の仲間入りを果たした。

ゴール地点のお台場・東京ビッグサイトは、市民ランナーやボランティアの笑顔であふれた。口々に「このようなスポーツイベントは平和友好の象徴。たくさんの声援に助けられた」「声援がすごくて、世界は一つを実感した」などと語り満足そうだった。この種の平和を希求するイベントが世界中に広がり、文字通り「世界が一つ」になる日の到来を祈らずにはいられなかった。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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