人民網日本語版 2020年10月4日(日) 21時20分
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今の若者はどんなストレスを感じているのだろうか?写真は広州の地下鉄。
「今の若者はどれほど大きなストレスを感じているのか?」というスレッドに、ネットユーザー数万人がコメントを寄せ、記事の閲覧回数は2億回に達し、瞬く間に検索ランキングでトップに立っていることこそが、こうした今の若者たちのストレスに対する「答え」の一つと言えるかもしれない。澎湃新聞が伝えた。
「いいね」がたくさん寄せられている長文の中で、ある女性(25)は、「毎日、会社に行って帰るという単調な生活を送っている。給料は多くも、少なくもなく、支出の一つ一つを細かく計算している。誕生日の日、勤務中は座りっぱなしなので、病気になるのが怖くなり、ジョギングをしに出かけた。家に帰りつくと、疲れてシャワーを浴びる気力もなくなり、突然ガックリきてしまい、『私もう疲れたよ~』と泣き出してしまった」とつづっている。
ハラハラドキドキし、紆余曲折する物語ではなく、単なる日常のちょっとしたエピソードをつづっているだけにもかかわらず、多くの人がそれを読んで思わず涙を浮かべている。
一部の高齢者や大人たちは、「今の若者は子供の頃から食べるものや着るもののことを心配する必要はなく、苦労したことがない」という一種の偏見を抱き、「若者は全てに感謝するべきで、あれこれ文句を言うなんて、わがまますぎる」と感じている。「今の若者のストレス」という問題が議論の的になっているということが、実際にはこうした高齢者や大人たちに対する返答と言えるだろう。
過去数十年間で、中国ではかなり多くの世帯が資産を増やした。日々の暮らしに様々な苦労を強いられた前2世代の人々と異なり、90後(1990年代生まれ)や00後(2000年以降生まれ)は、物質的な供給が大幅に改善された環境下で成長した。しかし、裕福になったという人は、やはり少数に過ぎない。
ほとんどの人は、上記の女性のように、普通の家庭で育った普通の大人だ。そのような若者は、大学を卒業して、故郷を離れ、都市で働き、高くもない給料でストレスの多い仕事に就き、高い家賃や重なる出費に耐え、毎日、長時間かけて通勤している。上記の女性は、「のんびりした都市」で知られる四川省成都市に住んでいるものの、早朝のラッシュ時間帯を避けるために、毎朝6時に起床しているという。
このように、どの世代の人のストレスが最も大きいかという質問の答えが出ることは永遠にないだろう。自分の生活のレールから離れて、他の世代の人の生活を実際に体験することなど誰にもできないのだから、他の世代の人々を比較したり、評価、判断したりする基となるものがないからだ。
では、今の若者はどんなストレスを感じているのだろうか?
外的要因を見ると、大都市で生活するのは本当に大変なことだ。両親が都市にマイホームを持っているという90後や00後もいる。そのような若者なら、経済的には楽かもしれないが、両親に依存して生活することになる。自立したいと思っている若者にとって、これは無力感を覚える妥協となるだろう。両親が都市にマイホームを持っていない若者は、自分で努力して、大都市で家を買い、結婚し、そこに根付かなければならず、困惑を感じ、非常に厳しい生活となるだろう。
内的要因を見ると、今の若者は理想と現実のギャップに悩まされている。「もともと抱いていた壮大な志は完全に消え去った。以前は、普通の人というのは、最低ラインの生活をしている人と思っていたのに、普通の人になるというのは本当はとても贅沢なことだった」。この言葉は、多くの若者の心の声を代弁している。
これまではどんな学校を卒業したか、どんな服を着ているか、どんな物を食べているかが、人のことを評価する基準となってきた。しかし、今の若者は、それら外的要因、ひいては車や家を持っているか、経済的に余裕があるかなどを輝かしいレッテルとはしておらず、「どうすれば自分らしく生きれるか」を、自分について見つめる基準としている。
これは、今の若者だけが感じている苦悩ではなく、全ての世代の若者が経験してきた産みの苦しみだ。ただ、今の若者は自己意識がより強く、社会変革の時代に生きているため、いろんなことをより深く考えるようになっている。
では、どうすればそのハードルを超えることができるのだろうか?失意に勝つ秘訣は、「楽しくない」ということこそが生活の本質の一つかもしれないということを認識することだ。虚妄の物を追求するより、心の中の執着をひとまず脇に置いておき、「自分に勝つ」、「自分らしさの追求」は、永遠にゴールのない旅であることを理解しなければならない。パーフェクトではない自分を受け入れ、壮大な志を抱き、着実に目の前の一歩を踏み出し、前進すれば、その他のことは、時間の複利効果が解決してくれるだろう。そうすれば、いつかきっと自分で満足する結果を得ることができるに違いない。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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