Record China 2020年10月2日(金) 15時40分
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トランプ米大統領が新型コロナウイルスの検査で陽性だったことが明らかになった。中国の代表的SNSの一つである「微博(ウェイボー)」には「爆笑」「頑張れよ!」などと皮肉る声が次々に投稿されている。
日本時間2日、トランプ米大統領が新型コロナウイルスの検査で陽性だったことが明らかになった。日本では主に11月3日の大統領選への影響が注目されているが、中国の代表的SNSの一つである「微博(ウェイボー)」には日本時間2日午後2時45分現在、「爆笑」「頑張れよ!」などと皮肉る声が次々に投稿されている。
トランプ大統領の感染は中国でも速報され、主要メディアは次々に、「微博」に関連情報を投稿した。中国人ユーザーもたちまち反応して、大量のコメントを投稿した。その多くが、大統領の感染を皮肉るものだ。
「なぜだか分からないが、私の周囲の人全員が、大爆笑している」「トランプ大統領先生、頑張れ!」といった書き込みが並ぶ。中には前日の10月1日が中国の建国記念日(国慶節)であったことから、「新中国成立71周年に対してのプレゼント」といった書き込みもある。
新型コロナウイルスの問題に対して中国中央政府は1月20日に、湖北省武漢市などでの流行が深刻な状態にあると認識すると直ちに、全国から大量の医療スタッフを武漢や湖北省に送り込むことや、医療施設の迅速な設立と稼働開始、医療用物資の大増産、全国各地における移動禁止や外出禁止令など、強力な措置を講じた。
強力な措置が奏功し、中国では感染症の流行が抑え込まれていった。1月23日に始まった武漢市の都市封鎖も4月8日には解除された。現在でも集団感染は散発的に発生しているが、危険な状況は脱していると判断してよいだろう。強力な措置に対する不満が皆無だったと考えるのも不自然だろうが、中国人の圧倒的多数は、「政府の断固たる措置があったからこそ、感染を抑え込むことができた」と認識していると考えてよい。
一方、トランプ大統領やポンペオ国務長官など米国政府上層部は、新型コロナウイルス問題について、中国非難を続けた。しかし米国国内では感染者も死者も激増していった。中国政府は米国に対して「中国非難は完全な中傷」「自国内の感染者急増から自国民の目をそらせることが目的」「そんなことをする精力があるのなら自国民救済を最優先すべき」といった反論を繰り返してきた。
微博には、「これぞ、感染症対策を軽視して、隔離策やマスク着用を一顧だにしなかった結果」との書き込みも寄せられた。トランプ大統領がマスク着用を頑なに拒否して、7月になってやっと着用の姿を見せたことなどに対する批判であり、コロナを巡る自国と米国の論争で、米国側に強い反感を持つことを反映した書き込みと言ってよい。
中国では、普段は自国当局に対する批判的な意見を述べる人も珍しくないが、自国政府と外国との論争や対立が発生した場合には、SNSなどに自国側を熱烈に支持する意見が大量に寄せられることが多い。(如月隼人)
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