はじけた「BTS株」バブル、大もうけ夢見た個人投資家は失望、「さらに下落も」と韓国紙

Record China    2020年10月23日(金) 21時20分

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韓国の人気グループ「BTS」所属事務所の株価が15日の韓国取引所上場以来、下落を続けている。韓国紙は「株価がさらに下落しかねない」と指摘。個人投資家に失望が広がっている。

韓国の人気グループ「BTS」(防弾少年団)が所属する芸能事務所・ビッグヒットエンターテインメントの株価が15日の韓国取引所上場以来、下落を続けている。韓国紙は「株価がさらに下落しかねない」と指摘。大もうけを夢見ていた個人投資家に失望が広がっている。

聯合ニュースによると、20日の韓国株式市場でビッグヒット株は前日比3.44%安の1株当たり18万2500ウォン(約1万7000円)で取引を終えた。上場初日の15日に始値に比べ4.44%安の25万8000ウォンで引けて以来、4営業日連続の下落だ。

21日も上場後5取引日連続で下落し、17万9000ウォンで取引を終了。上場初日の最高値35万1000ウォンと比較すると49%の下落で、公募価格13万5000ウォンとの差も縮まっている。

さらに株価下落につながりかねない悪材料も控えている。中央日報によると、今後1カ月以内に義務保有期間を終えて市場に放出される機関投資家保有のビッグヒット株式は152万7879株。機関投資家に割り当てられた全公募株の35.7%、上場直後に流通可能なビッグヒット株の15%に相当する量が市場に追加で出ることになるとの計算もあり、同紙は「今後ビッグヒットの株価がさらに下がるかもしれないとの見通しが出ている」と報じた。

株価下落を主導したのは「その他法人」。売り越しは3091億ウォンに達した。その他法人は金融機関、年金、ファンドなど機関投資家ではない一般企業を指す。金融投資を本業としない企業がビッグヒット株を大量に取得し、上場後に株価が上昇すると足早に売り抜けた格好だ。

これに対し、個人投資家からは不満が噴出している。朝鮮日報は「BTSファンの妻が『ビッグヒットは間違いなく上がる』というので、これまで蓄えた5000万ウォンをつぎ込んだが、既に1500万ウォンの損失が出た」との40代男性の声を報道。別の複数の投資家は「市場専門家が上場後の2日でストップ高を付けるというので銀行からの資金を借り、34万6000ウォンで3000株以上を買ったが、値下がり続きで眠れない」「賃貸保証金として受け取った資金を一時的に運用しようと、ビッグヒット株を購入したが、保証金を返還できない危機に直面した。妻からは離婚しようと言われて大変だ」などとこぼしたという。

聯合ニュースはビッグヒット株が下落するリスク要因について、サムスン証券アナリストの「同社が売り上げの多くをBTSに依存している上、メンバーのJINが兵役を控えているため、フルメンバーでの活動が難しくなる」との見方を紹介した。(編集/日向)

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