賃金未払いでも戻ってくる建設労働者、開発ブームの裏にある深い闇=農民工4000万人が働く―中国

Record China    2014年3月19日(水) 8時10分

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17日、中国で建設労働者が不当に安い賃金で働かされている。写真は上海の建設現場。

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2014年3月17日、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「建設現場で働く農民工が中国の開発ブームに払った代償」と題した記事を掲載し、建設労働者として働く「農民工(出稼ぎ労働者)」が不当に安い賃金で働かされている現状を指摘した。18日付で環球時報が伝えた。

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中国では近年の開発ブームを背景に、農民工が暴力や脅しを受け、当初の契約よりも安い賃金で働かされるという事態が深刻化している。中国政府の2012年の統計データによると、都市部の建設現場で働く農民工は4000万人おり、12億元(約200億円)規模に上る開発・建築産業を支えている。しかし、農民工の賃金未払いや無賃労働、不十分な保障体系などの問題は深刻化しており、専門家は「労災保険などの保障をきちんと受けられないばかりか、デベロッパーと政府の癒着により、賃金の未払いや暴力などにさらされている。著しい労働搾取と腐敗がはびこっているのが現状だ。中国の建設業は今や無法地帯だ」と指摘している。

労働法では企業と農民工が事前に賃金や福利厚生などの労働条件を定めた労働契約書をを交わすよう定められているが、おろそかにされることが多く、口頭だけで雇用契約が結ばれることがほとんどだ。そして、企業は暴力団を雇い、農民工を脅迫する。このような現状について、専門家は「企業や暴力団が法によって罰せられたことはこれまでに一度もない。業界全体に癒着や腐敗がはびこっていることを考えると、農民工の正当な賃金や労働条件を求めて戦うのは簡単なことではない」と指摘。このような劣悪な環境にもかかわらず、農民工たちはまた建設現場に戻ってくる。働き口があるだけで十分だと考えているためだという。(翻訳・編集/XC)

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