人まねからハイテクの先駆者へ、中国は今や西洋を導く―香港メディア

Record China    2020年11月15日(日) 10時10分

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香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は9日、「人まねからハイテクの先駆者へ、中国は今や西洋を導く」とする記事を掲載した。写真はNIOのEV。

香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は9日、「人まねからハイテクの先駆者へ、中国は今や西洋を導く」とする記事を掲載した。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)が10日、その内容を要約して次のように伝えている。

中国のハイテク起業家は今日、ますます世界的な注目を集めている。長い間、中国企業、特にハイテク企業は、西洋の同業者の「人まね」にすぎないとされてきた。だが今では、ファーウェイアリバババイトダンス電気自動車(EV)メーカーのNIOなど多くの中国企業が、中国人が製品だけでなく、ビジネスモデル、概念、哲学においてもイノベーションしていることを世界に示している。

さらに、次世代通信規格「5G」をめぐり、トランプ政権が中国の発展を阻止しようと繰り返し努力したにもかかわらず、中国は主導権を拡大している。中国の5Gユーザーは7月末時点で8800万人を超え、世界の約80%を占め、ファーウェイは5Gの先駆者となっている。

西洋の企業は、中国企業が行っていることを模倣し始めている。バイトダンスの人気アプリ、TikTokと競争するため、FacebookはショートムービーのInstagramReelsを立ち上げた。Facebookが中国のソーシャルメディアアプリのクローンを作成しようとしたのはこれで2度目だ。

イノベーションの中心が西洋から中国にシフトしていることは重要だ。イノベーションとは、人々が触れることができる有形の製品だけでなく、戦略的思考、組織、ビジネスモデルの設計などの哲学を含む無形のものでもある。

イノベーションは中国の文化の中核になり、中国の発展モデルの基盤となっている。1980年代のトウ小平氏の実験以来、中国は独自の靭性(じんせい)のある発展モデルを成長させてきた。

一方では、中国の「三層モデル」が経済発展を促している。上層では、中央政府が舞台を組み立てて方向性を示す。下層では、ダイナミックな起業家が成長とイノベーションを推進する。中層では、地方政府が互いに競争し、協力して地域クラスターを形成し、中央政府と企業との間の接着剤になる。

他方では、二元の経済構造で、国有企業が公共財を提供し、私営企業はこれらの公共財を活用して利害関係者に商業的価値を生み出す。この「三層二元構造」は、経済に大きな靭性を与え、進化と洗練を続けさせる。

また、ワシントンのテクノロジーブラックリストは、中国に対し、半導体などの分野での能力を上げるよう圧力をかけている。企業は、その大小や国有、私営を問わず、技術の研究、開発、商業化に取り組んでいる。

昨年だけでも、中国はGDPの約2.23%に相当する約3240億ドル(約34兆円)を研究開発に費やしている。中国の革新的な分野は最も優秀な人材を引き付けている。西洋、特に米国で科学と工学を学ぶ中国人の帰国がますます増えている。

西洋諸国は、中国に関する知的財産の盗難、市場アクセスの欠如、不公平な競争、国の補助金などの古い固定観念を払拭しなければならない。中国のモデルがソビエト連邦のモデルに似ているという考えを忘れなければならない。

西洋諸国、特に米国は、中国を締め出そうとするのではなく、中国と何で協力し、何を保護するかを定義するよう努めるべきだ。各国は、特定の企業を対象とするのではなく、潜在的な協力分野に関する明確な国内ガイドラインを確立する必要がある。中国と協力して、データセキュリティーや新技術プロトコルなどのコア技術の問題に対処するグローバル・ガバナンス・アプローチを確立する必要がある。

西洋の企業にとって、メッセージは明確だ。中国は、経済的に提供できるものがたくさんある大きな市場であるだけではない。最も重要なことは、中国が技術革新のインスピレーションの源になりつつあることだ。このプラットフォームを利用して、中国市場だけでなくグローバルビジネスの知識と新しい慣行を生み出すことは、企業と業界の長期的な競争力にとって重要だ。(翻訳・編集/柳川)

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