中国各地で輸入冷凍食品から新型コロナウイルス検出、人に感染した事例も発生

Record China    2020年11月16日(月) 8時10分

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中国各地で輸入冷凍食品からの新型コロナウイルスの検出が相次いでいる。冷凍食品の外装から作業員に感染したとみられる事例も発生している。

中国各地で輸入冷凍食品からの新型コロナウイルスの検出が相次いでいる。冷凍食品そのものだけでなく、外装から検出される場合もあり、冷凍食品の外装から作業員に感染したとみられる事例も発生している。

甘粛省蘭州市当局は13日、同市内の冷凍食品加工工場で扱っていたサウジアラビアから輸入された冷凍エビの包装内部から新型コロナウイルスの遺伝子が検出されたと発表した。冷凍エビは10月21日に天津港で輸入され、11月8日に同工場に到着した商品だった。

冷凍エビの一部はすでに流通していた。当局は該当品に接触した可能性のある人全員に対して検査を実施した。検査の場所は蘭州市内だけでなく四川省成都市にまで広がったが、14日時点までに陽性を示した人はいなかったという。

中国海関総署(中国税関)は14日、アルゼンチンから輸入された冷凍牛肉の外装から、新型コロナウイルスが検出されたと発表した。

中国では、7月ごろから輸入冷凍食品から新型コロナウイルスが「検出」される事例が続いている。物品へのウイルス付着を検査する際に用いられているのは、人についての検査でも使われるPCRと呼ばれる方法だ。PCRは、数としては非常に少ないウイルスの遺伝子を技術的に増やして、検出可能にする技術だ。そのため、すでに感染力がない「ウイルスのかけら」を検出する場合もある。

中国では当初、冷凍食品から検出されたのは感染力を持たない「ウイルスのかけら」だったが、10月になってからは感染力を持つウイルスだったと判定される事例も出始めた。

天津市当局は11月8日、市内の冷凍倉庫に保管されていた冷凍食品の包装外部から新型コロナウイルスが検出されたと発表した。搬出先である山東省徳州市の関係当局からウイルスが検出されたとの通報があったため、改めて検査したところ、ウイルスの存在が確認されたという。

天津市では、同冷凍倉庫の作業員1人が新型コロナウイルスに感染していたことが分かり、冷凍庫の扉からもウイルスが検出された。

世界保健機関(WHO)は8月14日時点で、新型コロナウイルスに関連して、「食品包装の表面では増殖できない。食品の包装材を消毒する必要はないが、食品包装の取り扱い後および食品を食べる前には適切に手を洗うべき」などとする声明を発表している。(翻訳・編集/如月隼人

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