<コラム>中国を制するのに必要なのは「笑い」

矢野浩司    2020年11月22日(日) 14時10分

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中国を制するのに必要なのは「笑い」です。これがないと中国に入り込むのは難しいです。僕は俳優をやってバラエティもやっていたから、ここまで受け入れられるようになった。

いやあ、早いもんで、もう11月ですね。今年ももう2ヶ月もありません。有り難く中国の映画会社からの出演オファーなど、沢山頂いてるんですが、色々手続きが大変で…。早く行けたらいいんですが…

ドラマが一段落したので、最近は楽しい動画をTikTokなどで配信しています。自分の動画は中国のチームと相談しながら、毎回台本を作って日々進化している段階です。フォロワーは457万ありますが、この数字に満足することなく、更なる高みを目指してやっています。

自分はお笑い芸人ではないですが、今は毎日「笑い」のことを考えています。日本のコメディアンのネタであったり、外国のネタであったり…。色々試していますが、やはり中国でウケる笑いはやはり中国の笑いしかウケないです。日本の笑いは中国では難しいと思う。

ある日本の大手の事務所のお偉い方に「中国へ日本の笑いを伝えましょう!」って調子乗って言ったところ、そのお偉い方の反応が「矢野くんはオスカーの所属だから、事務所で構想を練って仕掛けた方がいいよ」でした。

「事務所の枠を超えた合作で中国で新たな挑戦をしましょう!」

多分、そのお偉いさんから見たら僕のこのような思いに対して「こいつ、何アホなこと言っとんや」と思ってるんでしょうね。

日本ってやはり、まだ気質が島国根性みたいなところがあって、枠を超えた行動に抵抗を感じてる。国の枠内でやることなら理解できるけど、対外に向けての動きは、時には枠を超えた互いの協力があってもいいんじゃないかと思う。特に今の時代はね。それがウインウインであれば尚更。

話はずれましたが、中国の笑いです。中国の笑いは言葉なんです。話せればいいと言うことでもない。もちろん、話せる方がいいですが…。日本のように一発ギャグなどは中国では通じません。前奏があってハイカラなオチであったり、ブラックジョークであったり、それが、漫才の舞台であっても、バラエティ番組でも、TikTokのショート動画でもです。簡単ではない。

日本の笑いが中国で通じるのは言葉の要らないアクション芸のみでしょう。日本の笑いを翻訳したとしても、ウケは薄いはず。今考えれば、お偉いさんが僕の誘いに乗らなくてよかったと思います。

でも、中国を制するのに必要なのは「笑い」です。これがないと中国に入り込むのは難しいです。僕は俳優をやってバラエティもやっていたから、ここまで受け入れられるようになった。俳優だけやっても、ここまで浸透するのは難しいでしょう。

これから中国を目指そうとする方、俳優でも女優でも歌手でもです。「笑い」にも意識してください。そして、何かあったら枠を超えたコラボを僕としましょう!僕はいつでもウェルカムですよ。たくさんの人のご連絡待ってますよ~~!

(本コラムは矢野浩司オフィシャルサイト http://www.kojiyano.jp/ からの転載です)

■筆者プロフィール:矢野浩司

1970年1月21日生まれ。大阪府出身。俳優。1991年に上京し、森田健作の運転手兼付き人を8年弱務める。2000年、中国ドラマ「永遠の恋人」の出演を機に中国での活動を開始。現地で数々のドラマやバラエティー番組に出演し、「中国で最も有名な日本人俳優」と呼ばれる存在になる。2016年から日本での活動も始める。2020年4月スタートの連続ドラマ《警視庁 捜査一課長》でレギュラー出演。現在も日中で数々のドラマや映画、番組に出演し活躍している。
矢野浩司オフィシャルサイト:http://www.kojiyano.jp/

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