人民網日本語版 2020年12月11日(金) 18時40分
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日中両国は一衣帯水の関係にあり、様々な分野やレベルで友好協力関係が全面的に深く発展している。
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日中両国は一衣帯水の関係にあり、様々な分野やレベルで友好協力関係が全面的に深く発展している。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった際、日中両国は相互に援助の手を差し伸べ、共に感染症と闘い、多くの感動的なシーンが生まれた。ポストコロナ時代を展望し、いかにしてコロナが日中の各分野での交流にもたらした一時的な影響を克服するのか?いかにして日中の地方間交流推進を通じて、両国の協力のために新たなチャンスを生み出すのか?日本の各地では、それぞれどんな資源を通じて中国各地と双方の強みによる相互補完を行うことができるのか?こうした視点に立ち、人民網日本株式会社では「ポストコロナ時代の日中協力の新たなチャンス——日本都道府県知事シリーズインタビュー」を企画。47都道府県の知事を訪ね、独占インタビューを展開していく。人民網が伝えた。(文/孫璐、葉習民、李沐航、呉穎)
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今回のシリーズインタビュー第1弾では、埼玉県を取り上げる。「首都圏」に位置する埼玉県は、経済面で大きな影響力を持つと同時に、独自の歴史文化と自然景観を残しており、首都圏の「奥庭」と呼ばれる。その埼玉県の大野元裕知事が先ごろ、埼玉県庁知事室で人民網のインタビューに応じた。
■活発な経済活動、中国との緊密な協力に期待
埼玉県自体の経済面での強みについて、大野知事は強い自信を示した。日本全体が高齢化問題に直面している中で、大野知事がまず強調したのは埼玉県の労働力面の強みだ。大野知事は、「埼玉県の人口735万人は全国5位。そして2015年の国勢調査では、県民の平均年齢45.4歳と、全国で6番目に若い県だ」と埼玉県の状況について紹介した。
平均年齢が若く、労働力が豊富だという点が、埼玉県の経済発展にとって力強いエンジンとなっている。大野知事は、「埼玉県内の企業数は17万223社で、これは全国5位。県内の総生産は名目で23.4兆円で、全国5位だが、これは北ヨーロッパの国と大体同じくらいの規模だ」と述べた。
また、対外経済交流において、埼玉県は中国と密切な関係を築いている。大野知事は、「県内企業がすでに進出している国・地域では、中国が第1位。今後進出したい国としても、アンケートの結果では第4位と、とても希望が高い国になっている」と強調。さらに、「2010年、上海に埼玉県としてサポート拠点を設置して、埼玉から中国に進出する企業を支援してきた」と述べた。
その一方で、大野知事は埼玉県に進出する中国企業に対しても期待を示した。知事は、「埼玉県は東京に近いというポイントもあり、若い労働力が豊富。それから、県内に多様な中小企業、本当にたくさんの種類の規模の技術型中小企業があるので、そういった企業と取引をしながら製品を作って売ることで、中国企業の日本市場参入をサポートできる」と強調した。
■自然と文化的資源が豊富、中国人観光客の訪問に期待
首都圏の「奥庭」である埼玉県は、自然や文化などの観光資源も非常に豊富で、観光客の受け入れ数では全国で2番目だという。大野知事は、「埼玉県内には秩父や川越、長瀞など、有名な伝統的観光スポットもあるが、その一方で、関東で一番大きいショッピングセンターなどがある。例えば、越谷や入間では大きなショッピングセンターや、様々なお店が集まったモールがある。また、フィンランド以外では世界初となるムーミンのテーマパークが昨年飯能にオープンした」と紹介。さらに、「蔵書数2万5000冊もの漫画あるいはポップカルチャー、ライトノベルがある図書館、さらにはeスポーツやアニメにどっぷり浸れるホテルが入っている『ところざわサクラタウン』が所沢にオープンした。コロナウィルスが収束したら、ぜひ海外旅行の行き先に埼玉県を選んでほしい」とアピールした。
「スポーツ観光」も埼玉県の特色の一つだ。「埼玉スタジアム2002」は「2002年FIFAワールドカップ」の会場として建設された大型スタジアムで、6万2300人を収容でき、サッカーの聖地として、日本でも非常に高い人気を持つ。大野知事は、「昨年、浦和レッズは中国の恒大などとAFCチャンピオンリーグで試合をした。今後、ぜひ中国代表チームとワールドカップで、もしくはクラブチームのワールドチャンピオンを争っていただきたい」とした。
サッカー競技場のほかにも、埼玉県にはラグビー競技場もあり、昨年のラグビーワールドカップ2019日本大会でも熊谷が会場となった。来年に延期された「東京2020オリンピック」でも、実は4つの会場は埼玉県にある。大野知事は、「そういった意味でも、中国との交流のみならず、ぜひ幅広くやりたいと思っている」と述べ、「埼玉県では一昨年卓球のプロチームもできた。『お兄さん』である中国チームにぜひ埼玉県に来てほしい」と特にコメントした。
■多文化共生を推進、中国各地との協力深化に期待
首都圏に位置する埼玉県には、多くの外国人も生活している。大野知事は、「2020年6月の時点で、埼玉県には19万7000人の外国人が居住している。これは県民の37人に1人は外国人ということになる。そのうち、中国人は約7万6000人で、数で言えば、東京に次ぎ2番目に多い」と埼玉県の状況を紹介。さらに、「私はもともと外交官だったということもあって、『世界のSAITAMAプロジェクト』の中で共生・共存することをぜひ実現したいと思っている。そのために、コミュニケーション、互いに触れ合うことができる文化的な社会を理解することがとても大切だと思う」と語った。埼玉県での中日民間交流については、「埼玉県では、川口市、特に西川口に中国の方が多い。その地域のある団地では、住民の約半数が中国人。新しく入ってきた中国人に、先に住んでいた中国人が生活ルールを教えたり、日本人住民向けに中国語教室をやったり、日本人と協力しながら一緒にお祭りをやったり、そういったいわゆる社会生活を一緒に楽しもうというモデルが出来上がっている」と語った。
中国との協力と交流について大野知事は、「1982年10月に、山西省との間で友好県省締結に関する協定書を交わして以来、環境分野では研修生受け入れ、医療分野では県立病院での医療衛生技術研修医受け入れ、教育分野では相互派遣を行っている。例えば2007年から2019年まで、日本の若者43名が山西大学で勉強した。また逆に山西医科大学の学生67名が埼玉県立大学で勉強してもらった。こういったたくさんの交流が行われている」と述べた。
大野知事はコロナ下での交流についても触れ、「昨年8月には楼陽生・山西省長(現山西省委員会書記)が来県し、親交を深めたところだ。本来であれば、私も行って答礼したかったが、新型コロナウイルスという状況にあって、相互に行き来することはできなかった。しかし、この間にはマスクを相互に譲るなど、相互に助け合った。地域間の交流が本当に大切だということを痛感した」と語った。知事はさらに、「2年後、2022年には友好締結40年になる。その時には、先ほど言ったような関係だけではなく、そこを踏まえて、さらに幅広い分野で積極的に交流していきたいと思っている」とした。
大野知事は最後に、「埼玉県は中国のすべての省・市と、経済や観光、スポーツなどの各方面で交流を行う機会があることを願っている。コロナが収束した後、もっと多くの中国人に埼玉県に来てほしい」と強調した。(提供/人民網日本語版)
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