Record China 2014年4月11日(金) 19時20分
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8日、北京でウィンドーショッピングをしていて、ある有名な火鍋チェーン店の前を通りかかると、「特級ニュージーランド羊肉」と書かれた大型ポスターが目に飛び込んできた。写真は火鍋。
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2014年4月8日、北京でウィンドーショッピングをしていて、ある有名な火鍋チェーン店の前を通りかかると、「特級ニュージーランド羊肉」と書かれた大型ポスターが目に飛び込んできた。北京の気温は20度くらいまで上がったが、火鍋店に続々と客が押し寄せ、汗を流しながら肉を食べている様子を見ると、冬はまだ終わっていないという感じがする。
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中国伝統の火鍋で輸入肉を食べるのが、外食産業の流行になっている。雰囲気もあり、実質的な利点もある。さきに米国のファーストレディのミシェル・オバマ大統領夫人が四川省成都市の火鍋店を訪れた際には、激辛鍋のオーストラリア産ロース牛肉が大いに気に入り、立て続けに2皿注文したということがあった。
火鍋店の関係者によると、1皿の量が同じだとすると、内蒙古(モンゴル)自治区の国産羊肉が35元(約580円)以上するところ、ニュージーランドの羊肉は25元(約410円)以下だ。価格的優位を背景に、「羊の国」ニュージーランドは近年、中国市場に大攻勢をかけている。中国は英国に代わってニュージーランド最大の羊肉輸出市場となり、2013年の輸入額は5億5000万ドル(約566億円)に達して、10年の6倍になった。またオーストラリア産の牛肉は、中国の輸入牛肉全体の50%以上を占めている。
牛肉や羊肉の輸入の急増は、国際貿易の繁栄をうかがわせるもので、1億人に及ぶ中国国民の生活を変化させてもいる。ロイター社の報道によると、中国では中産階級がますます増え、高タンパク食品への需要が拡大している。洋食レストランのリブアイステーキやしゃぶしゃぶ館の新鮮な羊肉などが、スマートフォンや自家用車と同じようにハイクラスな暮らしのシンボルになっている。
肉の需要がますます旺盛になり、海外の牛肉や羊肉が束になって入ってくるが、国内の養殖技術が向上したり、価格が庶民的になったりしたということはない。国家発展改革委員会価格モニタリングセンターの分析によると、01年から12年にかけて、牛肉の年平均販売価格は500gあたり6.99元(約115円)から25.33元(約420円)に、羊肉は7.55元(約125円)から29.59元(約490円)に跳ね上がり、同期の物価水準の上昇幅を大きく上回った。
中国は羊肉の生産量で世界1位、牛肉は世界3位だが、急増する輸入量から供給不足であることがうかがえる。中国農業部(農業省)がまとめたデータによると、13年の農産品の貿易赤字は500億ドル(約8300億円)に達し、このうち畜産品は食用油に次ぐ2番目の赤字発生品目で、赤字額は130億ドル(約2160億円)に迫る。貿易赤字から、中国の農業が国内と海外と二重の試練に立たされている様子が透けてみえる。一方では経済成長と社会の発展がよりレベルの高い農産品の需要を生み出し、また一方では貿易で国のドアを開いたことにより、これまで伝統的なやり方でやってきた国内の農業が国際的な競争にさらされるようになった。
中国で火鍋にニュージーランド産羊肉を入れるのが普通のことになると、一連の問題が引き起こされる。科学技術のウェイトを高めて供給力を強化するにはどうしたらよいか。経営規模を拡大し、コストを削減するにはどうしたらよいか。さらには農業の現代化を通じて有効な供給を満たし発展レベルを向上させるという時代の要求に応えるにはどうしたらよいか。欧米の先進国をみると、米国の大型農場、花王国のオランダ、ニュージーランドの羊の群、オーストラリアの牛舎などから、現代化農業を発展させることが国際貿易の収支バランスに関わっていること、国の持続的な成長に関わっていることがみてとれる。ここから出てくる国の競争力という命題を、これまでにも増して重視する必要があるといえる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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