Record China 2021年1月2日(土) 7時0分
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韓国の文在寅大統領が歴代大統領と同じ道を歩み始めたようだ、文大統領が承認した検事総長に対する懲戒処分は停止。韓国メディアでは「レームダック」の言葉が飛び交っている。写真は韓国大統領府。
韓国の文在寅大統領が任期を約1年半残し、歴代大統領と同じ道を歩み始めたようだ、ソウル行政裁判所は昨年末、文大統領が承認した尹錫悦検事総長に対する停職2か月の懲戒処分の効力停止を決定。政権には大打撃で、韓国メディアでは「レームダック(死に体)」の言葉が飛び交っている。
聯合ニュースなどによると、昨年のクリスマスイブに効力停止の判断が示された翌日、文大統領は「裁判所の決定を尊重する。結果的に国民に混乱を招くことになったことを人事権者として謝罪する」と述べた。
文大統領が置かれた状況について、聯合ニュースは「ただでさえ新型コロナウイルスのワクチン確保の遅れで国民の不安が高まっている中、大統領が自ら承認した尹氏の懲戒が事実上の白紙となり、検察の権限縮小を図る検察改革を進める政権への打撃は必至だ」と解説。「政界では、ともすれば政権がレームダックに陥りかねないとの声も出ている」と伝えた。
朝鮮日報は「大統領権力の象徴である人事権が裁判所によって損ねられたものであり、政権全体への打撃は避けられないとみられる」と指摘。「特に文大統領が最後まで信任していたチョ・グク前法相の妻まで一審で子女の入試不正疑惑で懲役4年の判決を言い渡され、政界からは『尹総長の完勝』『大統領のレームダック化が加速しそうだ』との声まで上がり始めている」と報じた。
中央日報は「尹錫悦排除が失敗、文大統領『レームダック遮断壁』崩れるのか」と言及。「尹検事総長の懲戒をめぐり対立がピークを迎えた12月は、文大統領に対する肯定的評価は39%、否定的評価は53%となり、『コンクリート支持率』と呼ばれた40%も崩れた。今後は中道層の離脱が勢いを増すという見方も出ている」と続けた。
同紙によると、シン・ユル明知大教授は「与党の立場では支持率が落ちるしかない執権後半期を迎え、検察改革などを通じて支持層を結集させる戦略を選択したが、ワクチン普及問題と今後の検察の政権捜査の結果によって支持率が急落する可能性もある」と予想した。
左派系のハンギョレ新聞は「レームダック」の表現こそ使っていないものの、今回の事態を尹検事総長の「判定勝ち」と報道。「大統領府は尹検事総長に代表される検察権力の制御に失敗したという評価を受けることになった。権力の統制が緩む任期後半に大統領のリーダーシップが大きな打撃を受け、これを挽回する突破口を見いだすのは簡単ではない」と半ばさじを投げた。(編集/日向)
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