中国でこのほど、未払賃金を巡る訴訟での裁判所の判決に不満を抱いた男性が、「執行款」を支払うため麻袋4つに計約2万元（約32万円）相当の硬貨を詰めて裁判所に持ち込み、受け取りを断られた上に5万元（約80万円）の罰金を科されるということがあったという。

瀟湘晨報によると、広西チワン族自治区北海市にある自動車サービス会社の元従業員による未払賃金請求訴訟で敗訴した同社の法定代表者の男性は、裁判所の判決や会社名義の自動車を差し押さえられたことに不満を抱き、従業員数人と麻袋4つを担いで裁判所を訪れた。男性は「袋の中に2万元余りの硬貨が入っている。執行款を皆済するために持ってきた」などと話した。

これに対し、裁判所は「消極的で対抗的な行為により裁判所の業務を著しく妨げた。執行申立者も受け取りを拒んでいる」などとし、民事訴訟法の規定により同社に5万元の罰金を科したという。（翻訳・編集/柳川）