韓国でネット上の誹謗中傷に苦しんだソウル市公務員の女性が死亡、職場でのいじめを指摘する声も

Record China    2021年2月10日(水) 14時20分

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9日、テレビ番組に出演し注目を浴びたソウル市公務員の女性が死亡したとのニュースが報じられ、韓国のネット上で波紋を呼んでいる。写真は女性がテレビ番組に出演したときの一場面。

2021年2月9日、テレビ番組に出演し注目を浴びたソウル市公務員の女性が死亡したとのニュースが報じられ、韓国のネット上で波紋を呼んでいる。

韓国メディア・韓国経済によると、今月8日、ソウル市立美術館に勤務する20代の女性公務員が自宅で遺体で発見された。遺書は見つかっていないが、自殺とみられている。

女性は昨年、あるバラエティ番組で「最年少の20歳(数え年)で85倍の競争率を突破して7級公務員に合格した」と紹介され大きな注目を集めた人物。ソウル市側は「職場内でいじめはなかった」としているが、インターネット上では「いじめが原因だった」として女性の業務分担票が拡散しており、これを見た現職公務員からは「主務官がこんな仕事までするのはおかしい」との声も上がっているという。

また、女性が「インターネット上での年齢や外見、出身学科などに対する誹謗(ひぼう)中傷に悩んでいた」との情報も続々と寄せられている。7級公務員合格後には「演劇映画専攻志望者が短期間で合格したということは、両親が公務員または加算点の確率が高い。一般的に、幼い年齢で公務員試験を受けるきっかけは周りの大人の勧誘が多い。韓国の現実を示している事例であり残念だ。外見至上主義が幅を利かす浅薄な大韓民国の今を確認することができた」との書き込みがあり、これに対し女性が「何とかして私を傷つけようとする意図が感じられ、心が痛む」などとコメントしたこともあったという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「なぜ他人の成功を素直に喜べないのか」「本人の努力で成し遂げた成果を疑い、批判するなんてなんて悪い人たちだ」「コメントを書き込んだ人を調査して処罰して。他人を憎んで根拠のないデマを広めた」「反論できるうちはまだいいが、たまりにたまるとある瞬間からうつ病になる。うつは人を死に至らしめるということを考えてコメントを(慎重に)寄せるべき」「コメントを書く人は一度、相手の立場になって考えてみて」など、ネット上の悪質なコメントに対する非難の声が上がっている。

また、女性の業務分担票について「業務範囲がおかしい。『他の職員に属さない業務』とあるが、これは明らかに雑務だ。ソウル市に対する調査が必要」「職場でいじめがなかったか徹底して調べて」「ネットでの誹謗中傷が原因、で終わらせてはならない」と捜査を求める声も上がっている。

その他「不合理な公職文化を改善すべき」「最年少で試験に合格し脚光を浴びる一方で、社会生活の経験不足などさまざまなストレスを受けたのだろう」などさまざまなコメントが寄せられている。(翻訳・編集/松村)

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