「部屋が汚い」との理由で子どもを没収?韓国警察の対応に両親が涙=韓国ネットは「正しい対応」

Record China    2021年2月23日(火) 21時10分

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韓国のある夫婦が「ジョンインちゃん事件の影響を受けた警察の行き過ぎた対応により子どもと生き別れになった」と訴えている。しかし韓国のネットユーザーの反応は、夫婦の主張に否定的だ。写真は韓国警察。

韓国である夫婦が「警察の行き過ぎた対応により、子どもと生き別れになった」と訴えており、物議を醸している。韓国の中央日報が伝えた。

記事によると、「先月、4歳の息子と強制的に引き離された」と主張するユさん夫妻は12日、韓国大統領府の国民請願掲示板に「見知らぬ人物からの虚偽申告により、息子が連れ去られた」という趣旨の文章を投稿した。夫妻は「こちらに非があるのなら直したい」としながらも、「ジョンインちゃんの事件(※韓国で昨年起きた1歳4カ月の女児が養母からの虐待により死亡した事件。有名テレビ番組で取り上げられ社会に大きな衝撃を与えた)にはわれわれも胸を痛めているが、事件後の行き過ぎた対応により息子と生き別れになって苦痛だ」と訴えているという。

京畿道高陽市にある児童保護専門機関に児童虐待の通報が入ったのは1月29日正午ごろ。通報を受けた児童保護専門機関のスタッフ2人は、警察官2人を同行して坡州市にあるユさんの自宅を訪れた。家には誰もいなかったため、スタッフらはユさんの息子が通う保育園で虐待に関する聞き込みを行った。そして午後8時ごろに再び自宅を訪れ、父と2人で母の帰りを待っていた息子を連れて行った。保育園関係者の話では、ユさんの息子に虐待が疑われる形跡は見られず、警察と保護機関のスタッフにもそう告げたという。

しかし虐待の疑いがあると判断した議政府地裁高揚支院は1月30日、ユさん夫妻が3月29日まで、息子のいる保護施設から100メートル以内に近付くことを禁じる命令を下した。警察の事実確認書では「新聞紙や本が散在する不衛生な住環境を作り、児童の保護を怠った」というのが分離措置の理由とされている。

これについてユさんは「本が置かれ、家の中が散らかっているのは事実」と認めつつも、「新型コロナウイルスの影響で収入が減り、共働きを始めて片付ける時間がなかった」と説明している。また、ユさんの妻は1月18日にポリープの除去手術を受けており、「(妻が)退院直後から働いていたので、1月は掃除ができなかった」とも述べているという。

坡州警察署側は「児童保護専門機関の判断と検察・裁判所の手続きを経て規定どおりに措置を進めた」とし、「親子を引き離すことではなく、子どもの保護が目的」と強調しているという。

中央大学社会福祉学科のチェ・ヨン教授は、「子どもや親、周囲の人々の話から総合的に判断する専門性が必要な分野だが、民間の機関に委託されて運営されているため専門性を育てるのが難しい。公共化が必要だ」と述べている。また、「家族との分離が必要な場合は早急に行うべきだが、政府が積極的に介入して家庭環境を改善し、家庭に戻れるようサポートすべき」と指摘しているという。

この報道に対し、韓国のネットユーザーは「他の記事では『冷蔵庫に食材は何もなく、浴槽も使えないほど汚れていた』と報じられていた。通報も一度ではないそうなのに、なぜ中央日報は夫妻の味方なのか」「短期間掃除をしていないレベルではなかったはず」「ネグレクトの水準だったのでは?こういう記事が行動の邪魔をする」「措置が遅れて子どもが死ぬよりは、行き過ぎた対応のほうがましだ」「警察は住環境を改善した上で措置の解除を訴えるよう案内しているそうだから、正しく対応している」など、当局側の対応を支持する反応を見せている。(翻訳・編集/丸山

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