Record China 2021年2月19日(金) 22時20分
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韓国紙はグルーズ船で1年前に起きた新型コロナの感染拡大を振り返り、「原則もビジョンもなかった日本」と酷評。その後も「クルーズ船の防疫失敗を今も繰り返している」と指摘した。銀座
日本の新型コロナウイルス感染症対策をめぐり、韓国・中央日報は1年前にグルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号で起きた事態を振り返り、「原則もビジョンもなかった日本」と酷評した。その後の対応についても「クルーズ船の防疫失敗を今も繰り返している」と指摘した。
日本政府の公式統計によると、(横浜港に戻った)クルーズ船の乗客と乗務員合計3713人のうち712人が新型コロナに感染し、14人が死亡した。だが、実際に感染していた人はこれよりもはるかに多かったものと推算される。外国人乗客の相当数はPCR検査を待っている間に帰国し、オーストラリアや米国からの乗客のうち23人は自国に到着した後、検査を通じて陽性が確認された。
中央日報によると、当初3713人に対して検査をしようという考えも全員を受け入れる病床を準備しようという考えも毛頭なかった日本の防疫当局は、乗客全員を船から下ろさせないという格別の措置を取ったが、結果的にはこの措置が感染を広めた原因とされている。特に乗客に食事などを配った乗務員は防疫措置もろくに講じてもらえないまま、船の至る所にウイルスを運ぶ役割をした。
NPO法人「医療ガバナンス研究所」の上昌広理事長は、同紙とのインタビューに「当時、日本政府の最優先順位は乗客の健康ではなかった。東京五輪と感染者が陸地に足を入れてはいけないという考えだけだった」と話した。持病がある高齢者と20 代の乗務員を同じように扱ったことも敗着だったという。
記事は「乗客の下船過程にも問題点はあった」と言及。「3日間にわたって合計1011人の乗客が下船したが、下船時には追加PCR検査を受けなかった。彼らは高速バスや新幹線などの公共交通を使って全国各地に散った」と述べ、「乗客のうち249人が自宅に戻った後、異常症状を示し、このうち7人に陽性が確認された。無症状感染者を勘案すると、表に出てこなかった感染者はもっといる可能性がある。彼らが地域社会に感染を広めたかどうかに対する追跡調査は公開されたものがない」と疑問視した。
さらに「クルーズ船の対応過程で明らかになったPCR検査不足、病床確保の困難などの問題は過去1年間、日本の新型コロナ対応過程でも続いた」と説明。「PCR検査をする民間企業が現れ、軽症患者や無症状者は病院ではなく指定ホテルで療養ができるようになったが、『非専門家が防疫行政を指揮しているという本質は変わらなかった』というのが専門家の見方だ」と断じた。
クルーズ船内にも入った神戸大学病院の岩田健太郎教授(感染症内科)は中央日報の取材に「防疫に対する最終的な目標もなく患者が増えたら隔離をして、病棟が足りなくなったら病棟を増やすというような『場当たり処方』が続いた」と政府の対応を批判した。(編集/日向)
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