人民網日本語版 2021年3月5日(金) 10時50分
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2020年の人気グルメランキングといえば、タニシ麺が必ずランク入りするはずだ。2021年もタニシ麺のおいしさから逃れられる人はいない。
2020年の人気グルメランキングといえば、タニシ麺が必ずランク入りするはずだ。2021年もタニシ麺のおいしさから逃れられる人はいない。そしてタニシ麺が次はどんなスタイルで私たちの視界に入るのか知る人も永遠にいない。よく知られた一部のブランド以外に、一部の異業種発のタニシ麺も徐々に視界に入ってきた。高級志向の顧客向けの五菱汽車のタニシ麺があれば、ケンタッキーの持ち帰り専用のタニシ麺もあり、ガソリンスタンドで買えるタニシ麺もある。
■中石化もタニシ麺を売り出す
中国石油化工集団(中石化)はこのほど、オリジナルブランドのタニシ麺「易姐姐タニシ麺」を売り出した。自分で煮込むタイプとお湯を注ぐだけのタイプがあり、煮込むタイプなら約10分、お湯タイプなら約5分で食べられる。中石化傘下のコンビニ「易捷便利店」2万7000店で販売されるほか、産地から直接取り寄せることもできる。
このニュースが伝わると、多くのネットユーザーが注目して様子を見守った。中には、「石油会社がタニシ麺を販売するなら、石油の匂いがしなければらしさがない」とからかう人もいれば、「タニシ麺を買ったらガソリン代を割引きしてほしい」という人、「中石化は92号ガソリン味や95号ガソリン味のタニシ麺を開発した」という人もいる。
■五菱のタニシ麺の「食べられない」パッケージ
タニシ麺の人気が出ると、好歓螺や嘻螺会などのタニシ麺ブランドが誕生したほか、食品会社の三只松鼠や良品舗子などますます多くの企業がこの分野に参入しているだけでなく、一部の食品とは無関係な企業もレースに参入した。
例えば上汽通用五菱汽車株式有限公司はこのほど、「人民印五菱タニシ麺」を打ち出し、驚きをもって迎えられた。公式サイトにアップされた写真をみると、このタニシ麺のパッケージデザインはまるでぜいたく品のようで、エメラルドグリーンを基調にしたパッケージに金のマークや封蝋があしらわれ、カトラリーもついた豪華なものだ。多くのネットユーザーから、「五菱汽車はタニシ麺を売っているが、このパッケージでは(高価で)食べられない」との声が上がり、「五菱車のオーナーとして、五菱製タニシ麺を1度も食べたことがないのが恥ずかしい」という人もいる。
五菱ブランドのタニシ麺の実際の業務責任者の話では、「今回打ち出したこの高級タニシ麺は非売品で、現在は当ブランドや国に特別な意味をもった企業やお客様にだけお渡ししている。今後は違うパッケージの普及版タニシ麺を打ち出して、大勢のお客様に売りたい」という。
■「ケンタッキーでタニシ麺が食べられる日が来るなんて」
2020年10月13日、ケンタッキーは公式微博(ウェイボー)で新製品のインスタント食品シリーズ「KAIFENGCAI」の発売を発表し、第1弾として鶏ムネ肉料理、チキンスープ、鶏肉入りタニシ麺などを打ち出した。ケンタッキーもタニシ麺のレースに足を踏み出したことになる。
注目されるのは、ケンタッキーの販売するタニシ麺はできあがったインスタント食品ではなく、店では食べられず、購入後に自分で加熱調理しなければならないことだ。
これについてネットユーザーの中には、「ケンタッキーでタニシ麺が食べられる日が来るなんて思いもしなかった」とからかう人もいれば、「ケンタッキーは中国市場に進出して、結局タニシ麺の人気には勝てなかったとみえる。顧客第一(でタニシ麺を売り出したの)だ」と感慨深げに語る人もいる。
■企業がタニシ麺に参入するのはなぜ?
20年の新型コロナウイルス感染症のため家にこもっていた期間に、全国の人々の間でタニシ麺の人気が高まり、タニシ麺業界の爆発的成長を促した。艾媒諮詢がまとめたデータでは、17年から20年12月にかけて、袋入りタニシ麺の年間生産・販売量は30億元(約495億円)から105億6000万元(約1742億4000万円)に増加し、22年には広西チワン族自治区柳州市の袋入りタニシ麺産業の生産額は300億元(約4950億円)に達すると予想される。
■タニシ麺はなぜこんなに人気か?
オフラインのタニシ麺店のオーナーは、「今のタニシ麺の人気は主に市場の容量が大きいことに由来し、参入のハードルは相対的に低いと言える。自分は柳州で修行してから起業し、今は小規模だがなかなか評判のタニシ麺レストランを経営している。最近は、自分のタニシ麺を個人ブランドにして、ネットで販売してみようかと考えている」と話した。
また業界関係者の中には、「企業が相次いでタニシ麺に参入するのは、ライブコマースの誕生発展とも関係がある」と分析する人もいる。艾媒諮詢のアナリストは、「アクセス量のボーナスという点から考えてると、ショート動画やライブ配信などの多様化したSNSプラットフォームの誕生は、タニシ麺の人気が爆発する十分な土壌を提供した。そのため、どのブランドもブランドの宣伝をする必要はほとんどなく、アクセス量のボーナスによって引き起こされた波及効果により、全国民が注目する食品アイテムになり得た」との見方を示した。
中国食品産業アナリストの朱丹蓬(ジュウ・ダンフォン)氏は、「現在、タニシ麺市場全体の利益には透明性に欠け、これが企業と資本が絶えず参入してタニシ麺に力を入れる核心的な原因の1つでもある」と指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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