最終ラインの「13%」を超えた在韓米軍駐留費負担、韓国ではバイデン政権に失望の声も

Record China    2021年3月11日(木) 19時20分

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10日、韓国・オーマイニュースは、韓国が南北関係の改善を急ぐ中、米韓防衛費の負担は6年で13.9%増加したと伝えた。写真は韓国国防部FBより。

2021年3月10日、韓国・オーマイニュースは「韓国が南北関係の改善を急ぐ中、米韓防衛費がトランプ政権のときより増加した」と伝えた。

記事によると、韓国外交部はこの日、在韓米軍の駐留費用に関する韓国側の負担額を決定する「第11回防衛費分担特別協定(SMA)」の具体的な内容を公開した。両国は今回の合意に向け、2019年9月以降計9回の公式会議を開き、今月5~7日にかけて米国のドナ・ウェルトン防衛費分担交渉代表と韓国の鄭恩甫(チョン・ウンボ)米韓防衛費分担交渉大使がワシントンD.C.で交渉を行い最終妥結に至ったという。

今年(2021年)の分担金総額は昨年比13.9%増の1兆1833億ウォン(約1130億円)で合意しており、「2020年度の国防費増加率7.4%と、在韓米軍内の韓国人労働者の人件費増額分6.5%を足したもので、13.9%という数値は制度改善に伴う人件費増額分を考慮した例外的な増加率」だと説明。2020年から2025年まで6年間有効な協定で、このうち協定の空白期間だった2020年の防衛費総額は、前年の2019年の1兆389億ウォン(約990億円)で据え置くことにしたと明らかにした。

今回の合意で注目されるのは「13.9%」という引き上げ率だと記事は指摘している。米韓はトランプ政権時代の昨年3月に「13%引き上げ案」で暫定合意に至った。その後トランプ前大統領に拒否されてしまったが、韓国大統領府は「13%が最終ライン」という態度を曲げず、当時の康京和(カン・ギョンファ)外相も国会で「韓国にできる最高額」と述べていた。

そのため韓国では、バイデン政権に交代して2度目となった今回の会議では「少なくとも13%は超えないだろう」と期待されていたという。韓国人労働者の人件費が上がったためとはいえ、大統領候補時代に「同盟を強奪しない」と述べていただけに、バイデン政権に対し失望や批判の声が上がっている。ただ一方では、引き上げ率や金額はともかく、米韓関係をはじめ急変する朝鮮半島情勢を考慮すると「うまくいった交渉」という見方も出ているという。

なお、交渉妥結により約1年3カ月続いてきた協定の空白期間が解消された。協定案は米韓両国が内部報告の手続きを終えた後、仮署名や国会承認などを経て発効されるという。

これを受け、韓国のネット上では「トランプ前大統領は500%を要求してたよね?」「5倍増加という米国側の要求を受け入れずに粘り、韓国の主張通りに決定したもの」「5倍じゃなくて13.9%、それも6年ならいいと思わなきゃ」など予想以上に納得するユーザーが多いのが印象的だ。

ただし「本当に無能な政府」「だから言ったのに。米国は韓国の友邦国じゃないって」「もう期待などしない」と文政権に対して厳しい声も上がっており、この他「自主国防で十分」「そんなお金があったら武器でも買ったら?」「南北関係を悪化させた人たちのせいで、福祉に使うべき国民の税金が(国防費に)持って行かれた」などさまざまなコメントが寄せられている。(翻訳・編集/松村)

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