中国メディアの澎湃新聞は10日、「年内はマスクを外せない」という専門家の説明に中国のネットユーザーが意外な反応を示したと報じた。

記事によると、中国国内の新型コロナの感染状況は落ち着いているが、復旦大学付属華山医院感染科の張文宏（ジャン・ウェンホン）主任は国内のワクチン接種状況と世界で依然感染が広がっていることに触れた上で、「マスクを予防に用いることへの要求は終始存在する」と指摘。「接種」と「世界の感染状況」という二つの条件がいずれも満たされれば、来年後半にマスクを外す動きが見られるかもしれないとの考えを示した。

一方、全国人民代表大会代表、中国工程院院士で天津中医薬大学学長の張伯礼（ジャン・ボーリー）氏は8日受けた取材に「国外でのまん延は続いており油断はできない」「海外からの流入防止、国内でのリバウンド防止という任務は依然重い。マスク着用を含むこれまでの良い習慣を堅持すべきだ」と応じ、「来年の春先にマスクを外せるかもしれない」との見通しを語った。

ただ、これに中国の多くのネットユーザーは「マスクを外したくない！」という反応を示したといい、記事は「日焼け防止にもなるし、ニキビができるのだって怖くない」「マスク着用はもう習慣になった。着けないと不自然な感じ」「マスクのおかげで風邪を引くことが減った」「化粧品をかなり節約することができた」「マスクがあれば顔を洗ってなくても外出できる」などのコメントが寄せられていることを紹介した。（翻訳・編集/野谷）