中国が高速鉄道を台湾にまで延伸、両岸関係はどこへ向かうか―米メディア

Record China    2021年3月14日(日) 7時50分

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10日、米国際放送局VOAの中国語版サイトは、中国が高速鉄道を台湾に延伸する計画を持っているとし、中国本土、台湾双方の有識者の見解を報じた。

2021年3月10日、米国際放送局VOAの中国語版サイトは、中国が高速鉄道を台湾に延伸する計画を持っているとし、中国本土、台湾双方の有識者の見解を報じた。

記事は、中国国務院が先日「国家総合立体交通網規画綱要」を発表し、2021年から35年までの中国の交通網建設の方針を示した中で、福建省福州市から台北を結ぶ高速鉄道が構想に含まれていたことで、中台双方のネットユーザーによる議論が起きたと伝えた。

その上で、上海台湾研究所の倪永傑(ニー・ヨンジエ)副所長が「中国のインフラ建設が台湾に接続すれば、中台間の往来の助けとなる。交通の利便性が向上するほか、双方の経済、貨物、情報の流通も促される。これはあくまで経済的な問題であって、政治的な意図を持ち出すことなく平常心で見なければならない」と述べたことを紹介した。

一方で、台湾の国立中山大学中国・アジア太平洋地域研究所の郭育仁(グオ・ユーレン)教授が「北京―台北鉄道は台湾統一のシグナルであるとともに、習近平(シー・ジンピン)国家主席の任期延長に対する野心の表れだ。22年までに権力基盤をより確固たるものとし、23年に入ってさまざまな面から台湾に硬軟織り交ぜたアプローチを仕掛けてくるだろう」との認識を示したとしている。

また、台湾の国防安全研究院の舒孝煌(シュー・シャオホアン)氏が「中国は真剣に北京―台北鉄道の建設を考えている」とした上で、完成すれば台北と中国本土の主要都市間の物流が数時間以内で完了し、台北が中国本土の経済圏に入ることから、「ある面では確かに魅力を持っている」と解説したことを紹介した。

このほか、台湾の邱垂正(チウ・チュイジョン)大陸委員会報道官が「海をまたいだ交通建設は双方の公権力に関わる問題だが、中台当局はこの件について協議を行ったことがない。本土側が一方的に枠組みや計画を台湾人民に押し付けるようであれば、台湾人民が善意や誠意を感じることはできず、両者の溝が一層深まることになるばかりだ」とし、計画の実現に当たっては台湾の民意を得ることが不可欠との認識を示したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

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