「氷の美人」―中国通訳官、張京氏に注目集まる、プロとしての能力に高い評価

Record China    2021年3月22日(月) 14時0分

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米国のアラスカ州アンカレジで18日から19日にかけて開催された米中ハイレベル戦略対話で、中国国内では通訳官を務めた張京氏(写真)に注目が集まっている。

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米国のアラスカ州アンカレジで18日から19日にかけて開催された米中ハイレベル戦略対話で、中国国内では中国側通訳官を務めた張京氏に注目が集まっている。張氏については「氷の美人」との形容もあるが、容姿だけでなく沈着冷静でレベルの高い通訳の技量が高く評価されている。

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アンカレジで開催された米中ハイレベル戦略対話では、米国側のブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が冒頭で、中国の国内外政策を強く批判した。中国では「理不尽な攻撃と非難を行い、会議の場を乱した」などと批判的に報じられた。

中国側の出席者は外交政策のトップである楊潔チ(ヤン・ジエチー)中国共産党中央政治局委員兼中央外事委員会弁公室主任と王毅(ワン・イー)国務委員兼外交部長(外相)だった。中国メディアの環球時報によると、米国側が予定の時間を大幅に超過して中国批判を続けた後に、楊氏は約16分間に渡り反論した。

米国側も翻訳担当をその場に従わせていたが、楊氏が王外相に発言を引き継がせようとすると、通訳官の張氏は「私がまず……まず翻訳いたします」と申し出た。楊氏は微笑して「翻訳の必要があるかね。ならしたまえ。これはわが方の翻訳の試験だ」と、英語を交えながら許可した。

ツイッターでは、中国人以外のユーザーからも米国側の通訳はレベルが低かったとする投稿が寄せられる一方で、張通訳官に対しては「彼女はよい仕事をした」などと評価する書き込みが見られた。

もちろん、中国人からも張通訳官を称賛する声が寄せられた。特に、楊氏のかなり長時間にわたる発言を流ちょうに英訳したことについて「完全に記録した上で改めて完全に翻訳することが必要だ。速記して素早く翻訳という厳しい状況に臨んで、泰然としてよどみなく任務を遂行した。心理面のレベルとプロ能力がいずれも最高」などの書き込みが寄せられた。

実は、張通訳官が注目されたのは今回が初めてではない。2013年3月の全国人民代表大会時でも、記者会見の場で通訳を務めて注目されたことがある。黒いスーツで登場した張通訳官が仕事に集中する姿が「クールビューティー」などと呼ばれて、ネットで大いに話題になった。

その後、張通訳官は「氷の美人」とも形容されるようになった。なお、中国語では容姿が美しい女性を「美女(メイニュー)」と表現する場合が多いが、「美人(メイレン)」という言葉は古典の文章で高貴な女性に使われたこともあり、内面性のすばらしさも合わせて「美しい」と表現するニュアンスがあるとされる。

張通訳官は杭州外国語学校で、英語を本格的に勉強した。同学校は日本の高等学校に相当する課程だが、外国語教育を専門的に行っている。同学校の教師によると、通常の授業で成績優秀であるだけでなく、英語弁論大会でも「彼女は1位、でなければ2位」という状況だったという。

高校3年生の時にも成績は非常に優秀で、北京大学清華大学という超名門の総合大学に合格する能力は十分にあったが、「外交官になりたい」というかねてからの夢をかなえるために、外交官育成のための大学である外交学院に進んだという。(翻訳・編集/如月隼人

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