人民網日本語版 2021年3月24日(水) 7時50分
拡大
中国民政部の統計によると、2020年、中国の婚姻件数は813万1000組だった。2003年以来で最も少ない数で、最も多かった2013年より40%も少ない。写真は離婚証。
中国民政部の統計によると、2020年、中国の婚姻件数は813万1000組だった。2003年以来で最も少ない数で、最も多かった2013年より40%も少ない。第一財経が伝えた。
結婚する人が最も多い年齢層は依然として25~29歳。1991~95年に生まれた若者だ。ここ40年のデータを見ると、中国の出生人口は、1987年にピーク(2508万人)を迎えた後、減少の一途をたどり、1991年には2300万人以下に、1994年には2100万人以下に、1998年には2000万人の大台を割った。
今後、95後(1995‐99年生まれ)、ひいては「00後(2000年以降生まれ)」が結婚適齢期へと入るものの、婚姻件数は今後も減少の一途をたどると予想されている。高い教育を受ける人が増え、都市は大都市化し、経済的プレッシャーが高まり、結婚・恋愛観念も変化しているのを背景に、結婚年齢は高まる一方で、晩婚、ひいては結婚しない人が増えている。
求人サイト・智聯招聘が最近発表した「2021中国の女性の職場での現状調査報告」によると、未婚の社会人に結婚しない理由を聞いたところ、女性の64.1%が「結婚は必要不可欠というものではない」と答えて最多を占め、次に多かったのは 、「結婚して生活の質が落ちるのが心配」で43.5%だった。男性で最も多かったのは、「経済的に余裕がない」で、53.6%だった。
■婚姻件数最多は広東省、山東省は5位
統計によると、婚姻件数が最も多かった省トップ10は、広東省、河南省、四川省、江蘇省、山東省、安徽省、河北省、湖南省、雲南省、湖北省だった。全体的に見ると、婚姻件数は、各地の人口のほか、各地の人口の年齢構造とも密接な関係がある。
婚姻件数が最も多かったのは広東省で、63万3000組。広東体制改革研究会の彭澎執行会長は、「当省は常住人口が最も多い都市で、若者の割合も高く、結婚適齢期の人々が多い」と分析する。
戸籍人口が最も多い河南省の婚姻件数は62万5000組で、2位だった。ただ、経済規模が3番目に大きい山東省は、人口が1億人を超え、戸籍人口も少なくないものの、2020年の婚姻件数は48万7000組にとどまり、5位だった。
山東省の婚姻件数が少ないのは、人口の流出と関係がある。多くの若者が北京・天津・河北省、長江デルタ、広東省などの地域へ移転している。統計によると、2017~19年、山東省の人口純流出数は、41万9700人、19万5500人、19万9300人だった。その3年で合わせて81万4500人が流出したことになる。2014~19年の6年間を見ると、その数は105万7800人にのぼった。
そのため、山東省の人口の年齢構造は現在15歳以下と64歳以上の人口が多く、壮年の人口が低いという特徴を呈している。15~64歳の人口が占める割合は66.49%にとどまり、その割合は貴州省に次いで、全国ワースト2位だ。若者の占める割合が低いため、婚姻件数も自然と少なくなる。
アモイ大学経済学部の丁長発准教授は、「山東省は伝統産業の割合が高く、石炭や鉄鋼などの重化学工業が際立っている。新興産業を見ると、広東省や江蘇省、浙江省に大きく水を開けられている。伝統のエネルギー・重化学産業に流れる若者は少ない」と分析する。
■離婚件数最多は河南省、相対離婚率が高いのは東北エリア
民政当局の離婚届統計によると、離婚件数が最も多い省トップ10は、河南省、四川省、江蘇省、広東省、山東省、安徽省、河北省、湖南省、湖北省、遼寧省。トップ7省は全て20万組を超えていた。
離婚件数トップは河南省で27万組、2位の四川省と河南省の差も小さく1万組以下。3位は江蘇省で23万4000組だった。
婚姻件数が最多の広東省の離婚件数は4位で、河南省より約5万組少ない。彭氏は、「広東省は都市化率が高いものの、結婚観念に関しては比較的保守的だ」と分析する。
一部の省の離婚件数の順位は、明らかに婚姻件数の順位を上回っていた。例えば、遼寧省の婚姻件数は全国16位であるのに対して、離婚件数は10位、黒竜江省の婚姻件数は21位であるのに対して、離婚件数は13位、重慶の婚姻件数は18位であるのに対して、離婚件数は11位、吉林省の婚姻件数は23位であるのに対して、離婚件数は19位、天津の婚姻件数は27位であるのに対して、離婚件数は23位となっている。
離婚件数を婚姻件数で割った相対離婚率は、地域の人口構造を反映している。
相対離婚率トップ3は天津市、黒竜江省、吉林省。地域的に見ると、東北エリアが上位を占めていることがわかる。
現在、東北三省は人口が流出している状態だ。2019年を見ると、黒竜江省の純流出数は17万9900人、吉林省は11万300人、遼寧省は4万1100人となっている。
その他、東北エリアでは早くから工業化や都市化が進み、都市化率が高く、受けた教育の程度も高いため、独身のままや結婚しないことを選ぶ人が多くなっている。
また、思想や観念も東北エリアの離婚率に影響を与えている。吉林大学東北亜研究院の衣保中教授は、「東北は元々移民が多い地域。郷土や家族に対する観念が、南方エリアほど強くなく、東北は人口流動が大きい。長期にわたり別居している夫婦も多く、離婚につながりやすい」と分析している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
この記事のコメントを見る
Record China
2021/3/16
2021/3/4
anomado
2021/2/25
2021/1/11
2020/12/23
2020/6/21
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る