「強制徴用労働者像のモデルは日本人」の主張が韓国にも拡散?像の作者が警鐘「今からでも親日清算を」

Record China    2021年3月25日(木) 8時20分

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22日、韓国・オーマイニュースは、日韓でベストセラーとなった「反日種族主義」の共同著者らを相手取り損害賠償を求める民事訴訟を起こした彫刻家のインタビューを掲載した。写真はソウルの「強制徴用労働者像」。

2021年3月22日、韓国・オーマイニュースは、韓国に続き日本でもベストセラーとなった「反日種族主義」の共同著者らを相手取り損害賠償を求める民事訴訟を起こした彫刻家キム・ウンソンさんのインタビューを掲載した。キム・ウンソンさんと妻のキム・ソギョンさんは「強制徴用労働者像」の作者で、慰安婦問題を象徴する「平和の少女像」を制作したことでも知られる。

記事によると、強制徴用労働者像は「日本に強制的に連れていかれ労働を強いられた末に倒れた朝鮮人労働者を称えるもの」で、2017年8月にソウル・龍山(ヨンサン)駅前広場に設置された。この像について、「反日種族主義」の共同著者、落星台経済研究所のイ・ウヨン研究委員がネットメディア「第三の道」と自身のSNSで「日帝強占期当時、朝鮮人は日本人と同一の待遇を受けた。強制徴用労働者像は歴史歪曲(わいきょく)だ」「像のモデルは1926年の日本人」などと主張した。このためキムさんはソギョンさんと共に、イ研究委員と「第三の道」のチュ・ドンシク代表、イ研究委員と同様の主張を行った「韓国人権ニュース」のチェ・ドクホ代表、キム・ソヨン元大田市議会議員の4人に対し、損害賠償を求めたという。

キムさん夫妻は2019年末、この4人を虚偽の事実などによる名誉毀損(きそん)で刑事告訴していたが、検察は昨年10月に証拠不十分を理由に「嫌疑なし」の処分を下した。キムさんは「平和の少女像、強制徴用労働者像共に特定のモデルはおらず、イ研究委員らの主張は歪曲された虚偽の事実の流布だ」と、民事訴訟に踏み切ったいきさつを説明している。

イ研究委員ら4人が「労働者像のモデルは日本人」という主張を曲げないことについて、キムさんは「労働者像に問題があるというイメージを植え付け、最終的に銅像を無くそうという意図ではないか。特別な論理や根拠もない」と指摘。イ研究委員については「2019年に国際連合人権理事会で『韓国人労務者の賃金は高かった。戦争期間中、自由に暮らしていた』という妄言を放った人物だ」「彼の主張は一貫して日本の立場で展開されている」と非難しているという。

それでもイ研究委員らが「嫌疑なし」となり、彼らの主張に同調する人物も増えていることについては「利益のため」「お金になるから、話にならない主張が広がっている」と指摘。米ハーバード大学のジョン・マーク・ラムザイヤ教授についても「日本で幼年期を過ごし、日本で受勲し、戦犯企業から支援を受け、日本の右翼の主張をそのまま強調する研究活動をしてきた」と批判し「こうした歪曲された主張が通用したために、日本の戦争犯罪はなかったという発言までされている状況だ」としている。その上で「日本としては、自分たちの主張が韓国内部で広まっているのだから喜ばしいことだろう」とし、「だからこそ、今からでも親日清算法(親日称賛禁止法)を制定すべきだ」と主張したという。

キムさんは「韓国社会が本当に歴史正義の実践と親日清算を望むのならば、日本帝国主義を美化する人々に対する確実な処罰を実現すべきだ」「司法府が今回の訴訟で歴史正義に立脚した判断を下すことを期待する」と述べている。損害賠償請求訴訟の判決言い渡しは4月7日の予定だという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「親日清算をすべきだ。日帝の残滓(ざんし)をいまだに片付けられないなんて、国として情けない」「労働者像も韓国内のあちこちに設置すべきだ。親日清算を積極的に支持します」「反民族行為特別調査委員会がまた必要だ」「強制徴用は『立証された真実』だ」などの声が寄せられている。

一方で「徴用工像や少女像は韓国の国家イメージを失墜させ、日韓関係を悪化させるだけだ。慰安婦、徴用工問題において、何の利得にもならない」「安重根(アン・ジュングン)に暗殺された伊藤博文の像や、尹奉吉(ユン・ボンギル)のテロで死んだ日本人の像を駐日韓国大使館前に設置し、責任を求めるデモを行ったとしたら、どう思う?。日本人だけが韓国人を殺したのではない。韓国人も日本人を殺した。朝鮮の少女だけが被害に遭ったのではなく、日韓中台、東南アジアの女性たちが被害に遭ったんだ」といったコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)

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