Record China 2021年3月28日(日) 13時30分
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安徽省淮南市内のマンションで、70代の独居女性が脳梗塞のために倒れた。立ち上がれなくなった女性は、靴で床を叩き続けた。翌日夜になり騒音に耐えられなくなった隣室住人が警察に通報した。
73歳になる女性の趙さんは今、脳梗塞の治療を受けている。趙さんは21日夜、自室内で倒れて動けなくなった。脳梗塞の発作だった。マンションに住む趙さんは、自分の状態を同じ棟の住人に知らせようと近くにあった靴で床を叩き続けた。騒音で眠れないと隣室の住人が警察に通報したことがきっかけで、趙さんは救助されることになった。地元メディアの安徽網が24日付で報じた。
趙さんは安徽省淮南市の住人だ。21日夜には、そろそろ寝ようと洗面所で支度をしていた。その時突然に、左半身が動かなくなり倒れてしまった。起き上がれなかった。息子に連絡しようにも、携帯電話は手の届くところになかった。そこで、室外に助けを求めようと思った。だが、趙さんの部屋は4階にあり、声を出しても屋外の人には聞こえないと判断した。
突然の事態だったが、趙さんは知恵を絞った。そして、動く右手で近くにあった靴を取り、洗面所の床と壁を叩いた。同じ棟の住人に緊急事態を伝えようと思ったからだ。
床や壁を叩く音は、それほど大きくはなかった。しかし、深夜にもなれば、隣の部屋にすむ住人には明瞭に聞こえる。これでは眠れないと、隣の部屋の住人は、趙さん宅の玄関をノックした。物音を出すのをやめてもらおうと思ったわけだ。しかし、ドアは開かれず、室内から犬の鳴き声がしただけだった。隣の部屋の住人は、諦めるしかなかった。
翌22日の夜にも、音は聞こえていた。隣の部屋の住人は、警察に連絡して音を出すのをやめさせてもらおうと思った。警察官が趙さんの部屋を訪ねた。しかし、ドアは開かれなかった。室内からは犬の鳴き声が聞こえるだけで、大声で話しかけても趙さんの応答はなかった。
警察官は、同マンションに住むその他の数世帯の住人に様子を尋ねた。すると、その日には、犬を散歩に連れて出る趙さんを見た人がいないと分かった。警察官は趙さんという独居老人の身に、何か異変が起こったと推察した。そこで、マンションの管理担当者を探し当て、趙さんの登録資料の閲覧を求めた。連絡を取るべき人が書き込まれているかもしれないと思ったからだ。
登録資料に趙さんの名はあった。しかし連絡方法については無記入だった。その後、多くの人の手を経て、警察官は趙さんの息子の電話番号を知ることができた。
連絡を受けた息子は母親宅に駆けつけた。ドアが開かれた。しかし照明がつけられたままの寝室に、趙さんの姿はなかった。室内を探した結果、トイレの便器の横に倒れていた趙さんが見つかった。警察官と趙さんの息子は協力して、手足が伸ばせる客間に趙さんをゆっくりと運んだ。そして救急車を呼んだ。
趙さんを診察した医師は、脳梗塞の発作を起こしたと診断した。趙さんが救出するまでに、倒れてから20時間以上が経過していたという。(翻訳・編集/如月隼人)
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