人民網日本語版 2021年4月2日(金) 10時0分
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中国・各国上層部が相次ぎ相互訪問している。
中韓両国の外交部は3月31日、中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外交部長(外相)の招待を受け、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相が4月2、3両日に訪中することを発表した。外国の外相による訪中は今週5か国目となる。これに先立ち、シンガポールのバラクリシュナン外相、マレーシアのヒシャムディン外相、インドネシアのルトノ外相、フィリピンのロクシン外相が3月31日から4月2日にかけて訪中することも発表されていた。
韓国・聯合ニュースの3月31日付報道によると、鄭外相は4月3日にアモイで王部長と会談する。鄭外相にとっては今年2月9日の就任以来初の外国訪問となる。王部長は昨年11月26日に訪韓しており、4か月ぶりの中韓外相会談となる。米国が積極的に韓国など同盟国を中国牽制に引き入れようとする中で、今回の外相会談は大いに注目されている。双方は朝鮮半島情勢、新型コロナ対策での連携などについて意見交換する見通しだ。
鄭外相は3月31日にソウルで記者会見し、米中対立への対応に関する質問に「韓国の立場は明確であり、断じてあいまいでなく、かつ終始一貫している。つまり強固な米韓同盟関係をベースにした上で、韓中関係を調和的に発展させるというものだ」と答え、「韓国にとって米中は二者択一の対象ではない」と重ねて表明した。
韓国日報(3月31日付)によると、韓国外相は中韓問題、朝鮮半島問題、グローバルな問題が山積していることに鑑み、米国に先立ち中国を訪問することにした。韓国外相が最初の訪問国に米国ではなく中国を選ぶのは、韓国外交の歴史において極めて異例だ。来年は中韓国交樹立30周年であり、双方は両国関係の格上げに全力で取り組んでいる。米韓「2プラス2」(外務・防衛閣僚会合)やロシア外相の訪韓に続き、韓国外交は中国との戦略的意思疎通の強化を必要としている。
韓国の前に、ASEAN各国外相がすでに訪中している。シンガポールのバラクリシュナン外相は3月30日、中国福建省に到着した。新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降初の外国訪問で、2日間の日程だった。翌31日、王部長が福建省南平市でバラクリシュナン外相と会談。王部長は、「現在、国際・地域情勢は急速に変化している。中国はシンガポールと共に、時代の発展の大勢を正確に把握し、戦略的意思疎通を強化し、実務協力を深め、地域の平和・安定維持、グローバル・ガバナンスの整備のために共に努力し、平和と発展に尽力するという前向きなメッセージを世界に発したい」とした。
マレーシア紙マレー・メール(3月31日付)によると、マレーシアのヒシャムディン外相が4月1、2両日に中国を公式訪問する。マレーシア外務省は声明で、「ヒシャムディン外相による公式訪中は2020年3月10日の就任以来初となる。双方は互恵協力促進の提案を話し合い、国境を跨ぐ旅行の推進やワクチン協力の強化など、主にポストコロナ時代の議題に焦点を合わせる」とした。また、インドネシアメディアによると、インドネシアのルトノ外相が4月2日に福建省で中国外相と会談する予定で、インドネシアの貿易相、国営企業相も訪中に同行する。
香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは3月30日、学者の分析を引用して、「中国と各国との外相会談では、新型コロナ対策協力やパンデミック後の回復、ミャンマーの政治危機、朝鮮半島情勢などが議論され、米国の『戦略的対中包囲』も重点になるとみられる」と報じた。
アモイ大学の范宏偉(ファン・ホンウェイ)東南アジア研究センター長は3月31日、環球時報の取材に対し、「バイデン大統領は就任後『米国は戻ってきた』と言明し、同盟国の感じ方を考慮しないトランプ時代の行動を変えるとした。最近のEUによる新疆問題での制裁発動がその変更の『成果』の1つだ。関係分野で米中の対立が急速に激化している現在、中国にとって5カ国外相を招待する主たる目的は、中国側の政策と姿勢を明らかにし、相互信頼を深め、疑念を解消することにあり、米国の中国封じ込め政策を客観的に緩和することができる。また、中国とこうした国々との間には、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定実施の一層の推進、新型コロナ対策での協力など多くの協力議題がある」とした。(提供/人民網日本語版・編集/NA)
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