日本人は一生分頭を下げたかもしれない―中国メディア

Record China    2021年4月18日(日) 10時10分

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中国誌「看世界」は6日、日本企業の不正問題に関し、「日本人は一生分頭を下げたかもしれない」とする記事を掲載した。資料写真。

中国誌「看世界」は6日、日本企業の不正問題に関し、「日本人は一生分頭を下げたかもしれない」とする記事を掲載した。

記事はまず、「日本人はずっと『国産』を誇りにしてきたが、ここ数年、『日本産』が『捏造(ねつぞう)』と結び付くとは思いもしなかっただろう。匠(たくみ)の精神も『祭壇』から落ちてしまった」とし、不正問題が起こるたびに日本人は匠の精神をもって謝罪すると指摘。「日本の一部企業の上層部は一生分の頭をすでに下げ終わったかもしれない」としてここ数年見られた企業のデータ改ざんなどに言及した。

そして、日本企業のこうした問題には継続時間の長さ、関連する範囲の広さ、上層部の見て見ぬふりなどの共通性があると指摘、相次ぐ不正は中国など主要新興国の急速な発展と切り離せないとの考えを示した。記事は「新興国の企業は技術、品質、価格、サービスなど消費者が重視する要素は無数の賭けと最適化を経て相対的なバランスを実現した」とし、日本企業については「管理の硬直化、保守的な観念が企業を外部の変化に鈍感なままでいさせた」と言及。さらに「ではここ数年、不正問題は突然、集中的に発生したように見えるがその原因はどこにあるのか」と続け、「スマイルカーブ」「恥文化」「匠の精神」の3点について指摘した。

「スマイルカーブ」の部分では「日本の製造業はビジョンにもイノベーションの推進力にも欠けている」「多くの日本企業はデジタル化の発展に消極的で様子見の態度を取っている」と述べ、スマイルカーブについて「製造業の産業チェーンの中にある概念。(研究開発と販売の)中間にある生産段階の付加価値は比較的低いというものだ」と説明した上で、「だから日本企業は生産のイノベーションと物流技術の面で工夫を凝らすことに熱心ではない。だが企業の競争力はまさに中間段階の変革と飛躍的発展から来ている」「日本企業の上層部の管理は保守的で硬直的」などと論じた。さらに、「中国経済の急速な発展と中国製造業の生産のレベルアップが衝撃を生み、国際市場はより予測不可能になった。日本企業の競争力が落ちて利益が十分でなくなるとコストを抑えるしかなかった」とし、「ここ数年の改ざん事件を振り返ってみると、コストコントロール下で現れた品質管理問題であることも見て取れる」と指摘した。

次の「恥文化」では「『恥文化』は屈辱を感じた日本人を勇敢にもしたが、現在、日本企業は『日本製は品質の代名詞』といった観念に固執している」と述べ、「役員らは国際競争で不利に直面する中、日本製品のあるべき姿を支えるために『恥文化』の影響の中で不正の道を選び、いわゆる体面を守ろうとした可能性が高い」と主張。さらに「匠の精神」の部分では、匠の精神は世界で「日本製」の存在感を高めたとの考えを示す一方、「匠の精神の過度の誇張は『過ちを認めない』という認識を招きかねない」「匠の精神をむやみやたらに信じることは時代の急速な発展と消費者の変化するニーズを軽視することにつながる」と論じた。記事はまた、「日本特有の匠の精神の役割を否定しようというのではない」とし、「発展段階によってその国が必要とするものは変わる。以前の日本には匠の精神がより必要だったが、現在は革新が必要なのだ」と述べた。(翻訳・編集/野谷

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