中国外相が「コロナ」でインドに援助申し出、インド外相は感謝を表明

Record China    2021年5月1日(土) 19時40分

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中国の王毅外相がインドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相に、新型コロナウイルス感染症対策での支持と援助を申し出た。ジャイシャンカル外相は感謝を表明した。写真はインド・デリー市にあるインド門。

中国外交部は1日、中国の王毅外相が4月30日に電話を通じてインドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相に、新型コロナウイルス感染症対策での支持と援助を申し出たと発表した。

王外相は「中国は、インドが新型コロナウイルス肺炎の新たな波に見舞われていることに強い関心を持っている」と述べた。習近平国家主席も4月30日に、インドのモディ首相に見舞いの打電をしたという。

王外相は、「中国はインドの隣国であるパートナーとして、インドが現在直面している試練を、我が身のことのように感じている」と表明し、「インドに対して力が及ぶ限りの支持と援助をしたい」と申し出た。さらに、中国紅十字会(中国赤十字)や地方政府、民間友好団体、中国企業はすでに、インドに援助の手を指し伸ばしていると述べた上で、「中国はインド政府とインド国民が感染症の戦いに勝利することを希望し、信じている」と表明した。

王外相は、インド側の要請にもとづき中国政府が想定している具体的な措置として「中国企業による、インドが感染症対策で必要とする物資の生産とインド側への提供の加速を奨励し支持しつづける」、「インド側が購入する感染症対策物資の通関と輸送に便宜を提供する」、「両国の衛生や感染症対策の専門家によるオンライン方式による交流を行い、感染症対策の経験と有効な方法を共有する」の3点を挙げた。

ジャイシャンカル外相は、「インド政府とインド国民を代表して、モディ大統領に宛てた習近平主席の見舞いの電報に感謝する。中国側が善意と連帯を示し、インドの感染症対策物資の購入に大きな支援をしたことに感謝する」と述べた上で、「感染症は全世界にとっての試練だ。各方面は手を携えねばならない。中国が提出した協力の措置は非常に重要であり、インドは中国との感染症対策での協力を、さらに進めたい」との考えを示した。

中国は2020年4月にインドが新型コロナウイルス感染症の第1波に見舞われた際に、航空機数十機を動員してインドに医療用品を送り届けた。しかしその後、国境を巡り対立するラダック東部で軍事摩擦が発生するなどで、両国関係は極度に険悪化した。両国ともに状況を改善しようと努力はしていたが、現在もまだ「その途上」と見られている。

中国は2021年4月22日の外交部定例記者会見などで、新型コロナウイルス感染症対策でインドを支援する考えを明らかにしている。ドイツメディアのドイチェ・ベレは、インド側の反応が注目されると報じていた。(翻訳・編集/如月隼人

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