Record China 2021年5月24日(月) 19時50分
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台湾の唐鳳デジタル担当相が講演。「政府と市民が相互に信頼することが重要。今は市民がSNSを通じて誰もがジャーナリストになり(情報共有に)貢献できる時代」と強調した。写真は日本記者クラブ提供。
2021年5月24日、台湾の唐鳳(オードリー・タン)デジタル担当相が、日本記者クラブで講演(オンライン)。新型コロナウイルス対策について語った。封じ込めに成功したと評価された台湾だが、現在は再び感染者が急増していることについてタン氏は「先週官民の協力で新たな感染者追跡ツールを立ち上げた。台湾製ワクチン開発も進んでおり、感染者も横ばいから下降トレンドとなるだろう」と述べ、収束に自信を見せた。
オードリー・タン氏は2016年5月に35歳で政務委員(無任所大臣)に就任して以来、台湾のIT化を推進してきた。
台湾はデジタル技術を駆使し、市民の接触を徹底的に追求。世界に先駆けてコロナの封じ込めに成功したと評価されていたが、今月に入って感染者が増加し、当局は全土で小中高校を原則休校にしたほか、企業にテレワークを要請している。
また「感染対策上のデジタル課題」についてタン氏は「政府と市民が相互に信頼することが重要。今は市民がSNSを通じてだれもがジャーナリストになり(情報共有に)貢献できる時代であり、全市民が教育者になる必要がある」と強調した。
デジタル・イノベーション時代に留意すべき点について「使用目的を限定し、個人情報の使途を明確に線引きすることが大切だ」と指摘。個人情報の保護については「台湾では5社ある通信会社の中から信頼できる会社を選択でき、個人情報は28日間経てば消去される」と語った。
このほか民主主義について、「豊かな人だけで社会の変革が推進されるのは避けなければならない」と強調。ブロードバンドの発展で政府と市民の双方向の対話が可能となったとし、情報格差をなくすための努力が必要だと語った。(八牧浩行)
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