21人死亡のクロスカントリー、犠牲者や生存者に心無い誹謗中傷―米華字メディア

Record China    2021年5月29日(土) 11時20分

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27日、米華字メディア・多維新聞に、甘粛省で行われたクロスカントリー大会で21人が犠牲になった事故で、犠牲者や生存者に対し心無い誹謗中傷が寄せられているとする文章が掲載された。

2021年5月27日、米華字メディア・多維新聞に、甘粛省で行われたクロスカントリー大会で21人が犠牲になった事故で、犠牲者や生存者に対し心無い誹謗中傷が寄せられているとする文章が掲載された。以下はその概要。

甘粛省白銀市で行われたクロスカントリー大会の事故では、主催者の見通しが甘かったことにより、急な天候の悪化で21人の参加者が犠牲になった。この悲劇は中国国内のみならず、世界のスポーツ界にも衝撃を与えた。

そしてまた、トラブルに巻き込まれながら幸運にも生還した選手や、不幸にも犠牲になった選手に対し、ネットユーザーから猛烈な攻撃が浴びせかけられている。「死ねばよかったのに」などといった心無いコメントやダイレクトメールが、生存者の心を苦しめているのだ。

張小涛(ジャン・シアオタオ)さんも心無い批判を浴びた一人だ。天候悪化による低体温症に陥りながらも幸い現地の住民に発見、救助されて一命を取り留めた。その一部始終をSNS上で告白したところ「助かったことを見せびらかしている」など、批判のコメントが続々と寄せられた。その批判は、助けてくれた住民との記念写真の構図など問題の本質とはかけ離れた部分にまで及んだ。「事実を伝えよう」という思いから当時の状況を紹介したはずが、ネット上での容赦ない攻撃に晒されてしまった張さんは精神の失調をきたし、精神科のカウンセリングを受けることになったという。

また、ろうあ者で安定した収入がなく、マラソン大会に出場して獲得した賞金で生活を維持していたという黄関軍(ホアン・グワンジュン)さんは、不幸にも今回の事件で犠牲になった上、ネット上で激しい攻撃を受けた。生きるための賞金を得るために十分な準備をした上で臨んだレースで、急激な天候の変化に巻き込まれて遭難した黄さんは、救助を求める声が出せず、捜索隊の声も聞こえない状況に置かれ、夜中に発見された時にはすでに呼吸が止まっていた。

本来であれば悼むべき黄さんの死に対して、ネットユーザーは「健康なのに障がい者ぶって優勝しようとしていた」など、ひどい言葉を浴びせたという。

悲劇が発生した時、われわれがすべきことは何なのか。幸いにも生還した人が一刻も早く負傷から回復できるよう励ますべきだ。犠牲者のために、そして遺族が然るべき補償を得られるように声を発するべきだ。悲劇が発生した原因を調査によって明らかに、二度と同じことが起こらないようにすべきだ。そして一番やってはいけないことは、罪のない人に悪意をぶちまけることではないのだろうか。(翻訳・編集/川尻

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