エビフライ1本のために店主が死亡も…韓国で「カスハラ」深刻化=ネットには怒りの声

Record China    2021年6月27日(日) 16時0分

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22日、韓国・ソウル新聞によると、ソウル市内で飲食店を営む50代の女性が、客からの抗議とデリバリーアプリ運営会社からの圧迫に苦しみ脳出血で倒れ、後に死亡する事件が発生した。資料写真。

韓国では新型コロナウイルス事態をきっかけにデリバリーアプリの需要が爆発的に増え、デリバリーアプリ会社やいわゆる「モンスター​カスタマー」によるパワハラ事件(カスタマーハラスメント)が頻繁に発生している。こうしたパワハラが「度を越えている」として飲食店店主からは多くのSOSが寄せられているという。22日付のソウル新聞によると、ソウルでは最近、飲食店を営む50代の女性が、客からの抗議とデリバリーアプリ運営会社からの圧力に苦しみ脳出血で倒れ、後に死亡する事件が発生した。

記事によると、店主はソウル市銅雀(トンジャク)区でのり巻き店を営んでいた。ある日、前日にアプリを通して料理を注文した客が「エビフライ3本のうち1本の色がおかしかった」として、1本分の値段2000ウォン(約195円)の返金を要求してきた。店主はアプリ会社と連絡を取り、客から暴言を吐かれたことを訴えたが、客のほうも店主の態度に落ち度があったと抗議してきたため、店主は謝罪し返金に応じた。しかし、客は返金後も抗議を続け、運営会社を通じて注文した料理全ての返金を要求。アプリのレビューには「非常識な店主」と書き込み、最低評価を付けた。運営会社は双方の仲裁をすることなく、客からの抗議をそのまま店主に伝えていたという。

店主は運営会社との電話中に倒れ、病院に運ばれた。そのような状況でも、運営会社は「同じ問題が二度とないようにと伝えてほしい」「今後気を付けてほしい」と連絡してきていたという。店主は入院から3週間後に死亡した。遺族らは、店主に持病などはなく、客からの抗議と運営会社の圧力が倒れた原因だと主張している。従業員は「(店主が)倒れる1時間30分前、店のトイレで泣いていた」と証言しているという。

韓国のネットユーザーからは「なんて気の毒な話なんだ」「こんなの殺人罪じゃないか」「悪質だな」「客は悪質だし、運営会社はもっと悪い」「運営会社は販売者に全ての責任を転嫁した」「このアプリはクズだ。みんな、使うのはやめよう」「人の小さな失敗を受け入れられない人間は、この世の誰からも受け入れてもらえなくなるといい」「店主が受けた以上の苦しみの中で生きていってほしい」など、客とアプリ運営会社への怒りのコメントが殺到している。

その他「悪質な客のブラックリストを作って共有し、販売者が販売を拒否できるシステムを構築するべきだ」「消費者の権利も重要だが、これはひどい。何か対策が急がれるね」「同じ自営業者として、とても悲しい。もう少し広い心を持ってほしい」などの声も見られた。(翻訳・編集/麻江)

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