Record China 2021年7月14日(水) 12時20分
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12日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、サッカー欧州選手権に中国企業が巨額の費用を投じて広告を打った理由について専門家の考察を紹介する記事を掲載した。
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2021年7月12日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、サッカー欧州選手権に中国企業が巨額の費用を投じて広告を打った理由について専門家の考察を紹介する記事を掲載した。
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記事は、イタリアの優勝で幕を閉じた今大会の主要スポンサーを務めた企業12社のうち、海信(ハイセンス)、Vivo、アリペイ、Tiktokの4社が中国企業だったと紹介。この状況について、コンサル企業カンターのアナリストで中国のスポーツメディア市場に詳しいピエッレ・ジュスト氏が米メディアに対し「国際的な知名度を高めるという側面に加え、中国本土市場のさらなる開拓という狙いもある」と分析したことを伝えた。
その上で、中国のサッカーファンは欧州サッカーに対して強い興味を抱いており、2016年の欧州選手権決勝では5000万人の中国人サポーターが試合を視聴したとのデータがあるとした。また、中国事情に詳しいドイツの経済学者パトリック・フランク氏が、中国企業による巨額の投資が実際の価値に見合うかどうかに疑問を呈する一方で「中国メーカーは自国消費者に対し、自らが世界的に認知されているというイメージを根付かせることで、中国市場での地位を一層強固にしようとしたのだ」と論じたことを紹介している。
フランク氏はさらに、同大会のスポンサーになることで「中国企業は基本的に中国当局の命令に従っている」という固定観念を払拭(ふっしょく)したいという思惑もあったと指摘した。
記事は一方で、独与党・キリスト教民主同盟の連邦議員であるトーマス・ヤルゾンベック氏が「中国企業の思惑どおりにはいかない」との認識を示すとともに、「権威主義国からやってくる企業には政治的な動機がつきまとっており、欧州サッカー連盟はスポンサー選定の際に人権問題などの最低基準を盛り込むべきだ」と述べたことを伝えた。
さらに、同大会のスポンサーとして中国企業が増えている別の背景として、独エルランゲン大学のマティアス・フィフカ教授が「国際サッカー連盟や欧州サッカー連盟は相次ぐスキャンダルによってイメージが低下しており、多くの西洋企業がワールドカップや欧州選手権のスポンサーになることをためらうようになった。そこにカタール、ロシア、中国といった権威主義国の企業が入り込む余地が生まれたのだ」と分析したことを紹介している。(翻訳・編集/川尻)
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