Record China 2021年7月20日(火) 6時20分
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中国ではワクチン接種の対象となる年齢を引き下げるなどの動きが着々と進行している。それでも「集団免疫」を獲得するには程遠い状況との指摘がある。
中国メディアの界面新聞は16日、中国各地で新型コロナウイルス用ワクチンの接種対象を18歳以下にまで拡大するなどの動きが進んでいると紹介する記事を発表した。ただ、ワクチン接種はすでに14億本以上に達したが、「まだまだ足りない」と指摘する専門家もいるという。
記事は冒頭部分で、安徽省、広西チワン族自治区、黒龍江省などは最近になり、中学生や高校生に該当する12歳から17歳の人を対処にするワクチン接種が進められることになったと指摘した。
また、ワクチン製造企業の一つである国薬集団(シノファーム)は16日、自社製ワクチンの3歳から17歳を対象とする緊急使用が政府により正式に許可されたと発表したという。中央政府・国家衛生健康委員会の関係者は6月11日の時点で、シノファームだけでなく北京科興生物製品(シノバック)製のワクチンについても、「必要な状況があれば、3歳から17歳を対象に接種することを許可した」と述べたという。
中国国内で接種されたワクチンはすでに14億本に達した。しかし、2002年に発生したSARSへの対策で広く知られることになり、中央政府により20年3月に湖北省武漢に派遣され、同市の状況を直ちに報告したことが新型コロナウイルス感染症への国家を挙げての対応を推進することのきっかけになった鍾南山氏は「ワクチンによる保護率が70%と仮定すれば、中国が集団免疫を獲得するために83.3%の接種率を達成する必要がある」と指摘した。
別の専門家は、「1人当たり2回の接種が必要と計算すれば、現在のところ接種が完了したのは7億人に留まる。中国の18歳以上の人口は10億人以上であり、ワクチンの保護効果が70%であることを考えれば、集団免疫を獲得するためには、18歳以上の人全ての接種を完了させねばならない。青少年を『免疫の空白地帯』にしてはならない。可能な限り迅速に、接種を開始せねばならない」と指摘し、現状のワクチン接種14億本は、「免疫の壁」を構築するためには、はるかに不足との考えを示したという。(翻訳・編集/如月隼人)
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