Record China 2021年7月24日(土) 22時30分
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写真は日本料理を楽しむ楊倩選手。SNSへの本人投稿より。ただ、東京五輪での初の金メダリストになった彼女の脳裏を往来したのは「別のもの」だったようだ。
東京夏季五輪大会で「金メダル第1号」を獲得したのは、中国人選手だった。開会式翌日の24日午前に行われた射撃女子10メートルエアライフル決勝戦で、楊倩選手が優勝した。楊選手は2000年7月10日生まれで、21歳になったばかりだ。勝利の後に彼女の脳裏に浮かんだものは、「母親の味、特にエビ」だったという。中国メディアの新京報が伝えた。
楊選手の予選結果は6位だった。しかし予選上位8位で争われる決勝で、五輪新記録の251.8点で優勝した。楊選手によると、チーム内では精神的重圧に対抗する訓練を行ってきた。個人向けメニューもあり、与えられた要求に対応できるトレーニングを行った。そして五輪という「本番」では、いつも通りに目を閉じて深呼吸をして、感情をゆっくりと調整したという。
なお、彼女は中国の名門大学中の名門大学として知られる「清華大学」の2年生でもある。射撃の練習を始めたのは10歳の時だが、それとは別に学業でも極めて優秀だったという。中国では彼女を紹介する文章で、清華大学学生という身分でありながらナショナルチームの一員として迎えられたことが、“特記”されることもある。
楊選手は浙江省寧波(ニンポー)市の出身だ。楊選手の家族は、「圧力をかけたくない」という思いから、楊選手とは長い時間、連絡を取り合っていなかった。射撃女子10メートルエアライフルで楊選手が優勝したとの知らせを聞いた母親は、「娘は、私が作る料理が好きなんですよ」と語った。
優勝後の記者会見で、今度は楊選手が母親の言葉を知らされた。すると楊選手は晴れ晴れとしたような雰囲気で「母が作ってくれるものなら、何でも好きです。母が作ってくれるのですから、家の味なんです」と説明した。
楊選手はさらに、母親の料理から1種類を敢えて選ぶとすれば「油燜大蝦を食べたい」と発言。「殻付きエビのうま煮」とでも言える料理で、まずはエビを熱い鍋で炒める。次に、加熱により赤く発色したエビをスープで適度に煮る。その他の調味料として使うのは一般的にショウガ、ニンニク、醤油、砂糖、ケチャップなどだ。
楊選手の出身地である寧波市は浙江省東部の臨海都市であり、海産物を巧みに利用した料理があることでも知られる。(翻訳・編集/如月隼人)
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