Record China 2021年8月4日(水) 15時20分
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3日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、欧州人権裁判所が居住許可証の「中国人」記載をめぐってノルウェー在住の台湾人が起こした訴えを棄却したと報じた。写真は欧州人権裁判所。
2021年8月3日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、居住許可証の「中国人」記載に対してノルウェー在住の台湾人が欧州人権裁判所に訴えを起こしていた問題で、同裁判所が訴えを棄却したことを報じた。
記事は、ノルウェーの居住許可証に「中国人」と記載されていることを不服とし、2018年から20年にかけて同国内で訴訟を起こすも3度敗訴していた現地在住の台湾人が今年5月にフランスにある欧州人権裁判所に訴えを起こしたものの、同裁判所が7月29日に訴えを棄却する裁定を下したと紹介。ここに国籍の記載をめぐる法的救済の道は閉ざされたと伝えた。
そして、ノルウェーでは10年より台湾人の居住許可証の国籍欄が「台湾人」から「中国人」に強制変更されたと説明。原告の台湾人が「中国が圧倒的な経済力と政治力で一つの中国の原則を推し進めていることは知っているし、ノルウェー政府に対し中国との外交関係を揺さぶることを求めているわけでもない。ただ、他の欧州諸国に住む台湾同胞と同じように、居住国において台湾人としての待遇や尊重を得たいだけなのだ」と語ったことを紹介している。
また、提訴に当たり原告や弁護団は「国籍のアイデンティティ」が「欧州人権条約」で保障されている人権の一部であると主張したのに対し、欧州人権裁判所は「条約の規定に反するものではない」との認識を示したと伝え、弁護団の弁護士が「確たる証拠を出したにもかかわらずこのような結果になり、非常に失望している。裁判所はこの案件について法的な角度からではなく、政治的な角度から判断したのではないかとしか思えない」と語ったとした。
記事は、およそ4年に及ぶ一連の訴訟に敗れた原告が失望を示す一方で全くの徒労に終わった訳ではないとし、「台湾人が世界の中で行動し、台湾人としての権利をアピールすることはとても重要。この訴訟を通じて、より多くの外国人に台湾人の心の声が伝わることを願っている」と述べたことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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