新型コロナウイルスの影響により、K-POPのミュージックビデオの大部分が韓国内で撮影される中、一見すると韓国には見えない場所が新興スポットとして注目を浴びているという。韓国・中央日報が伝えた。

カウボーイ姿の防弾少年団（BTS）がダンサーらと共に踊る、「Permission to Dance」のミュージックビデオが撮影されたのは、仁川市・永宗島の乙旺山一帯。まるで西部劇の砂漠のようなエキゾチックな風景が目を引くが、2000年代半ばに仁川国際空港が建設された際、8つあった山のほとんどが切土され、現在のような形状になったという。ガールズグループITZY（イッジ）の「Not Shy」や(G)I-DLEの「DUMDi DUMDi」のミュージックビデオもここで撮影されている。

また、BLACKPINKの「Lovesick Girls」で、メンバーがピンクのオープンカーに乗って丘を走るシーンが撮影されたのは、平昌の大関嶺ハヌル牧場。MAMAMOOのファサは鬱陵島の羅里盆地で「LMM」のミュージックビデオを撮影した。映像に登場する崖の上の邸宅は、ソンゴッ山のふもとにあるコスモスリゾートとのこと。OH MY GIRLのユアは「Bon Voyage」の大平原と池の調和が美しいシーンを済州島・クムオルムの噴火口で撮影した。

20年の春に韓国で爆発的な人気を集めたBrave Girlsの「Rollin'」の撮影地は、襄陽の河趙台付近にある「サーフィービーチ」（サーフィン専用の海岸）だという。新曲「スカートの風」のミュージックビデオも同じ場所で撮られている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「韓国のように美しい国はなかなかない」「韓国には名所がたくさん。何でもかんでも海外で撮影していたのが間違い」「国内の魅力的な場所がもっと有名になって観光産業が復活してほしいけど、いつも流行で終わって長続きしない」「独島で撮影して韓国の領土だと示せばいい」など、肯定的な意見が多く寄せられている。

一方で、「BTSのようなスターがまだ韓国から出られないなんて意外。MVを見て米国で撮ったのかと思っていたのに」「『韓国に見えない場所』ではなく、『韓国らしい場所』で撮って世界に広めて」「カメラのフィルターや映像修正によって作られた景色でしょ。直接行っても同じものが見られるわけじゃない」などのコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）