Record China 2021年8月15日(日) 21時0分
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12日、環球時報は、原爆記念日を巡るツイッター上の騒動から「日本の歪んだ歴史認識がうかがえる」とする、中国国際問題研究院の項昊宇氏による評論記事を掲載した。写真は長崎。
2021年8月12日、環球時報は、原爆記念日を巡るツイッター上の騒動から「日本の歪んだ歴史認識がうかがえる」とする、中国国際問題研究院の項昊宇(シアン・ハオユー)氏による評論記事を掲載した。以下はその概要。
長崎原爆記念日の8月9日、駐日ドイツ大使館がTwitterに「ドイツと日本の民族主義、軍国主義が引き起こした戦争」と書き込んだところ、多くの日本のネットユーザーが「日本の戦争は自衛戦争だった」などと反発した。日本の8月は侵略を風化、美化させるような雑音が流される「感傷の季節」であり、日本社会の歴史認識を観察する上で重要な機会なのである。
まず、日本は軍国主義の歴史に対して完全に反省しているわけではなく、反省の角度も非常に狭い。日本が作る各種戦争ドキュメンタリーは広島や長崎の悲劇を訴え、軍国主義勢力の盲目的な行動を批判する内容で、他にも神風特攻隊や満蒙開拓参加者の悲劇など感情に訴えるものもある。戦争を知らない若い世代が見れば、日本を「悲しい被害者」と認識することになる。一方で、日本が「加害者」として何をしてきたかを知ることはないのである。
また、日本の政治は右傾化、保守化の危険性を孕んでいる。日本の誤った歴史認識の根源の一つは、米国による日本の改造が不十分で、反共という名目のもとで軍国主義の残党に寛容な態度を取ったことにある。その結果政治の世界で保守勢力が生き残り、「55年体制」で保守と革新の二大政党体制が生まれるも程なく保守側である自民党の一党優位体制が気づかれ、革新政党の旗頭だった社会党はやがて社民党へと変わり、現在の勢力は風前の灯火になっている。
さらに、日本で喧伝されている「中国脅威論」が、誤った史観と繋がっている。一部の日本人は、今の中国の台頭を近代日本が歩んだ道とオーバーラップさせており、中国が「日本への復讐の道」を進むことを恐れているのだ。
悲惨な戦争は遠い昔の話になりつつあるが、歴史の記憶が色褪せることはない。一方で歴史を記念することは敵意や恨みを持ち続けるためではない。「歴史を鏡とし未来に向かう」ことが国交正常化後の日中両国の約束だ。日本の一部政治家は、軍国主義の加害の歴史を正視してこそ、アジアの隣国と未来の良好な関係を築けるという点を認識しなければならない。(翻訳・編集/川尻)
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