WeChatが手のひら認証に着手か、今度こそ手を切らないないとだめ!?―中国メディア

人民網日本語版    2021年8月19日(木) 10時0分

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「顔認証による決済」に続いて、「手のひら認証による決済」もまもなく実現するだろうか。

「顔認証による決済」に続いて、「手のひら認証による決済」もまもなく実現するだろうか。中新経緯が伝えた。

メディアの最近の報道によると、微信支付(WeChatペイ)が目下、「手のひら決済」と名付けた新しい決済機能の内部テストを進めており、ユーザーは顔認証決済デバイスで手のひら決済を体験できるという。

微信は17日、こうした報道に対して、「手のひら決済は微信内部の技術的な予備研究の段階にあり、テストはまだ始まっていない。応用の計画もまだない」とコメントを発表した。

ただ同日にリンク先の「騰訊マイクロイノベーションコンテスト2021年7月期選考結果」を見ると、「微信支付:手のひら認証による決済」が9817票を獲得してランキング1位に選ばれていた。

前述した報道によると、手のひら決済は騰訊傘下の人工知能(AI)実験室の騰訊優図と微信支付が共同で打ち出した新しい決済方式で、具体的な操作方法は次のようになる。利用者は顔認証デバイスで手のひら情報を登録するとともに、顔認証情報と個人の微信アカウントをひも付けする必要がある。オフラインで消費する際に、手のひらを微信支付デバイスの読み取り部分にかざすと、デバイスが手のひら情報を確認して決済が完了する。

この情報が伝わるとネットユーザーたちが即座に反応した。「(こんなに便利に買い物ができるようになったら)今度ばかりは本当に手を切らないとだめかも」「全身どこでも決済が可能になって、出かけて一回りしたら(たくさん買い物してしまって)家が銀行に担保に取られてしまうよ」「これからはうかつに手を振ってあいさつできなくなるね」「決済のことを考えると鋼鉄に体を覆われるような感覚になる……」などの声が上がった。

実は手のひら決済は新しい概念ではない。2019年12月26日に米国特許商標庁が明らかにしたところでは、アマゾンの当時最新の特許出願は非接触方式のスキャンシステムに関するもので、手のひらの特徴(指紋と静脈を含む)をスキャンしてユーザーを識別するというものだった。

特許出願書類によると、このスキャン装置は入り口または出口の定位置に設置され、手のひらの読み取り情報とユーザーのクレジットカードまたはデビットカードを紐付けすることができ、手をかざすだけですべての取引が完了するというものだった。

米紙ニューヨーク・ポストは当時、「この技術の認証処理速度は非常に速く、一般的な銀行カードの取引だと3-4秒かかるところが、わずか300ミリ秒(0.3秒)でユーザーの認証が終わるため、決済のスピードが大幅に向上する。さらに、手のひら以外に別のデバイスを使用する必要もない」と報道した。

別の報道によると、このシステムのエラー率は100万分の1以下と非常に低い上に、アマゾンのエンジニアがさらに1億分の1以下にしようと努力しているということだった。

実際、手のひら決済の概念は中国の科学技術企業もこれまでに手がけたことがあり、支付宝(アリペイ)もその中の1社だった。

浙江在線の14年10月の報道では、支付宝は当時、開発中の生体認証(バイオメトリクス)を中核とした先端のセキュリティ技術を展示し、これには顔認証、声認証、掌紋認証、指紋認証、筆跡鑑定、キーストローク認証などが含まれていた。スタッフの説明によると、こうした技術の発展は既存のデジタルパスワード技術を補完するもので、一部のシーンやプロセスではデジタルパスワードのセキュリティーレベルを上回るということだった。

このうち手のひら認証は掌紋を対比して認証を行うもので、掌紋の主線やひだの走る方向、位置などの情報を見比べるだけでなく、掌紋画像の重心、平均値、分散などを計測し、その掌紋の特徴を読み取ることができる。こうして特定のデバイスで手のひら情報を採取して、デジタル信号に変換し、瞬時に大量のデータを生み出し、識別の根拠にするというものだ。

15年には、旧四川攀枝花市商業銀行も手のひら決済を試行し、全国初の手のひら静脈認証機能を備えたATMを打ち出した。この業務は安全率が高く、手のひら静脈センサーには生体検知機能が備わり、身体内部の特徴は偽造が非常に難しいといった長所があった。同時に、操作はスムーズで、このATMで手のひら認証を選択すると、携帯電話の番号を打ち込んでからわずか1秒で静脈の情報を読み取り、暗証番号を入れてすぐに預け入れや引き出しなどが完了することになっていた。

電気通信・インターネットアナリストの馬継華(マー・ジーホア)氏は、「将来の決済手段は実に多様だが、普及するかどうかは安全性と安定性が主なカギになる。決済の今後のトレンドは簡単で直接的な生体認証決済から進化して人と機械が結びついたものになり、ユーザーとパスワードとの関連の唯一性の問題を解決するとともに、パスワード認証の変更可能性も維持して、安全と便利さの新たなバランスを達成することになるだろう」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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