外交的欠礼?ルーマニア政府のワクチン支援に韓国野党が「屈辱」と反発=韓国ネット「ワクチンの確保が大事」

Record China    2021年8月24日(火) 11時20分

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22日、韓国・ソウル新聞によると、「ルーマニア政府が有効期限の近いモデルナ製ワクチン45万回分を韓国に寄贈する」と現地メディアが報じたことを受け、韓国野党が政府批判を強めている。写真はルーマニア。

2021年8月22日、韓国・ソウル新聞によると、「ルーマニア政府が有効期限の近いモデルナ製ワクチン45万回分を韓国に寄贈することを決めた」と現地メディアが報じたことを受け、韓国野党が政府批判を強めている。記事は「『屈辱』『ワクチン処理国』といったワードを用いて政争の素材にすることは、ルーマニアに対し深刻な外交的欠礼になりかねない」と指摘している。

ルーマニア国営通信アジェルプレスは21日、同国政府が人道的観点から韓国へのワクチン支援を承認したと報じた。「有効期限が迫るワクチンを寄贈する」という報道もあったという。モデルナはワクチンを国外に搬出し販売することを認めておらず、供与またはスワップの形のみ許可される。ルーマニア政府が内閣決定を進めている過程で、こうした報道が出たとみられるという。

両国が最終合意に達していない段階での報道だったため、韓国政府は積極的に対応できず、「ルーマニアもワクチン協力論議の対象国の一つとして協議している」と立場を示すにとどまったが、その後、問題が大きくなったため「無償供与ではない」「ワクチンスワップとして協議が進んでいる」とのコメントを出したという。

政府当局者の説明をまとめると、韓国とルーマニア間のワクチンスワップは、「ワクチン対ワクチン」ではなく、医療機器などで返す形になる見込みだという。昨年3月にも韓国政府はルーマニア政府に防疫装備を支援しており、現在、ルーマニアはワクチンよりも医療機器を必要としているため、記事は「ワクチンが足りない韓国と、防疫用品など医療機器が必要なルーマニアの立場は『ウィンウィン』だ」としている。

最終合意は近く発表される見通しだが、モデルナ製ワクチン45万回分以上のワクチンが韓国に入ってくる可能性があるという。現地メディアは「有効期限が迫るワクチン」だと報じたが、先月、イスラエルが韓国に融通したファイザー製ワクチンよりも期限は長いとみられている。

当初の報道を受け、最大野党「国民の力」の首席報道官は、論評で「廃棄直前のワクチンを他国からもらわねばならない屈辱」「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は(韓国を)ワクチン処理国に転落させ、国民の苦痛を招いたことについて謝罪すべきだ」と主張した。これに与党「共に民主党」の報道官は「第一野党は偏狭で歪曲(わいきょく)された目で、国際協力の粗探しに余念がない」と応戦している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「(国民の力は)政府のすることには何でも反対なんだろ」「まともに状況把握もできないくせに、反対と批判ばかり」「国民の力は野党ではなく『反対党』。何でもいちいち文句をつけて国政の邪魔をする」「国民の力はワクチンを手に入れると言って米国に行って何をした?」など、「国民の力」に対する批判の声が多数寄せられている。

その他、「屈辱?無償供給であれ、スワップであれ、ワクチンの確保が大事なんだ。方法なんて関係ない」「供与だったとしてもワクチンが足りないのだから受け入れるべき。『ワクチン物乞い』だとかプライドを気にしてる場合じゃない」「相手の好意に対して、感謝を述べるどころか無礼な言葉を吐くのはやめよう」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)

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