韓国人の中国の見方に変化、「中韓の相互認識は新たな慣らし運転期に」―中国専門家

Record China    2021年8月29日(日) 19時30分

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中国紙・環球時報は25日、「中韓の相互認識は新たな慣らし運転期に入った」と題する、黒龍江省社会科学院東北アジア研究所の笪志剛氏の文章を掲載した。写真は天安門広場。

中国紙・環球時報は25日、「中韓の相互認識は新たな慣らし運転期に入った」と題する、黒龍江省社会科学院東北アジア研究所の笪志剛(ダー・ジーガン)氏の文章を掲載した。以下はその概要。

中国と韓国は今月24日に国交樹立29周年を迎えた。中国の国内総生産(GDP)は韓国の1.4倍から昨年は9倍へと伸び、両国間の実力差が開くのに伴って韓国人の中国に対する見方も変わってきた。韓国人約1000人を対象に行われた米国、中国、日本、北朝鮮についての意識変化調査で「一番好きではない国は中国」という回答者は51.7%に上り、「日本」は31.2%だった。

そして韓国での生活が20年近くになるロシアの教授は先日、「韓国社会には狭い視野が存在する」と批判すると同時に、「対中関係であいまいな立場を取り続けてきた韓国だが、近年、民意の中国への認識は冷淡ないしは排斥傾向を示している」との考えを示した。これらは、中国に対する韓国の民意に変化が現れたことを意味しているのだろうか。

まず、韓国の民意の認識は全体的に変化しており、それは世界情勢と大国関係の起伏、国際世論の変化に伴って自覚的、無自覚的に調整を行っている。コロナ下で韓国は主体的に二国間の意思疎通や多国間の地域協力に参加し、国民の対外認識と国際問題に対する関心も明らかに高まっている。特に先進国の仲間入りをしてから韓国が世界を見る角度、大国関係の変化を受け入れる民衆の心理状態、ひいては民衆に対する国際情勢の影響はさらに多元化し、欧米主導の国際世論と北東アジアなどの地縁的な波及の影響は民衆個人の認識に反映されるようになった。

次に、韓国の対中認識は局部的に変化しており、それは中韓と互いの利益関係側との関係調整に伴って受動的あるいは主体的に再構築を行っている。地理的、歴史的に見て中韓は引っ越すことのできない隣人であり、歴史交流の長い周期は民意の良好な認識を蓄積させた。両国は地理的、心理的距離の接近という認識の基礎も形成している。現在、中韓それぞれが国際変化と大国関係の課題への対応で行った戦略的検討と戦術の調整に伴い、韓国の一部民衆の対中認識にネガティブな傾向が現れている。それは、中韓が互いの認識において相応の調整を行い認識の不足を埋めることは必然的な流れであることを顕在化させ、前向きな認識を長期的に安定させる重要性を裏付けた。

最後に、中韓の相互認識は新たな慣らし運転期に入り、それは激しい地縁の変化と二国間関係の調整がもたらす有形無形の影響の中にある。一国の、ある国に対する好感度などの認識動向は曲線の変量であり、韓国の民衆の対中認識に短期的な変化が生じること、中国の民衆の対韓認識にも楽観的ではない要素があることはいずれも周期的な調整と慣らし運転での必然的な現れだ。こうした慣らし運転はその実、双方の政府の相互作用が依然良好で、経済のウィンウィンは依然活気を帯びており、民意の認識の基礎が崩れていないという前提のもとで成り立っている正常な反応だ。

近年、韓国社会の認識には多元的な変化が現れ、民間の対中認識の調整を動かしていることは事実だ。こうした多元的変化は両国の公的な友好と交流、経済界の協力、民間のコミュニケーションをより強固にする構成要素であるだけでなく、民意の認識向上と好感度の開拓を模索するための多くの思考をわれわれに提示している。(翻訳・編集/野谷

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