アフガニスタンの混乱が韓国を目覚めさせる―米外交専門誌

Record China    2021年9月1日(水) 15時20分

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中国国営新華社通信系の参考消息は30日、米外交専門誌ナショナル・インタレストに26日付で掲載された「アフガニスタンの混乱が韓国を目覚めさせる」とする記事を取り上げた。写真はアフガニスタン。

中国国営新華社通信系の参考消息(電子版)は30日、米外交専門誌ナショナル・インタレスト(電子版)に26日付で掲載された「アフガニスタンの混乱が韓国を目覚めさせる」とする記事を取り上げた。筆者はアメリカン大学国際関係大学院客員教授のイ・ジョンウン氏。以下はその概要。

なぜ米国はアフガニスタンからの軍撤退を決めたのか。恐らく最も簡単な答えは、「米国はもはやアフガニスタンにとどまる必要性がないと見ている」だ。さらに率直に言うと、ある時点から、アフガニスタンは米国のパートナーとしての有用性を失った。アフガニスタン政府が崩壊しても、撤退が米国の外交政策の利益に与える影響は限定的であることが、米国政府の決定を促した。

韓国は過去70年間一貫して米国の軍事同盟国だ。二国間同盟はどうしてこれほど長く続いているのか。朝鮮戦争での米軍の血と犠牲の記憶のためだろうか。米韓相互防衛条約からの拘束力のある法的コミットメントのためか。もちろんこの2つは重要な要素だが、米韓同盟がこれほど長く続いているのは、ほとんどの米国の政策立案者が韓国を同盟国として維持することに戦略的価値を見出しているためだ。

韓国政府にとって、米国との同盟の重要性は、その創設以来明らかだ。しかし、韓国政府は、米国との同盟関係の価値を証明するという課題に直面した。そして過去70年間で韓国はこの任務を達成し、同盟は今日まで続いている。

しかし、アフガニスタン戦争の教訓からの韓国のジレンマは、米国の外交政策が介入と離脱のサイクルを経験しているということだ。過去20年間、米国の外交政策はアフガニスタンへの介入を提唱し、米国の同盟国の参加を奨励してきた。韓国もまた、アフガニスタンの平和維持活動において限定的な役割を果たした。

米国のアフガニスタンからの離脱は、この地域から遠い韓国に深刻な影響を与えることはないだろう。しかし、韓国が懸念すべきことは、中国に対する米国の外交政策の将来だ。

米国政府は現在、台頭する中国を抑制するために、積極的な外交政策の動きに取り組んでいる。米国はまた、日米豪印戦略対話の枠組みなどを通じて、米国の同盟国にも参加を奨励している。しかし、米国はどれくらいの期間、中国との対決に従事するのだろうか。将来の米国政府は最終的に「覇権的倦怠感」を感じ、中国と交渉してアジア太平洋から撤退するのか、それとも少なくとも中国の勢力圏をこの地域で分割するのか。米国は中国との競争から戦術的に撤退するかもしれないが、中国の隣国である韓国はどうだろうか。「中国封じ込め」戦略の創始者が将来、この努力を中断した場合、韓国が積極的な参加者として認識されるために支払うことができる代償はどれくらいか。

韓国内では現在、政策立案者および政策専門家の間で、米国主導の強硬な対中政策を支持する人と、米中間での戦略的曖昧さまたは二股を支持する人との間で、外交政策論争が生じている。米韓同盟と協力の強化を支持する議論にはメリットがあるが、韓国の政策立案者がこの地域における米国の長期的なコミットメントを確信することも重要だ。

中国を封じ込めるための米国のコミットメントはどれほど堅実か。一部のアナリストは、韓国のリスクが米国の外交政策に後れを取っていると警告を発しているが、アフガニスタン戦争の終結からの教訓は、地政学的争いにおいて米国の外交政策を時期尚早に先取りすることを避けるための警告かもしれない。

韓国亜洲大学米中政策研究所のキム・フンギュ博士は最近、「韓国内でまん延している誤りは、米国の外交政策の不変性を想定することだ」と述べている。実際、米国の外交政策は、能動的アプローチと受動的アプローチを交互に行っており、今後もそれが続くだろう。キム氏は、対中政策について、「米国の外交政策は将来的に、中国に対してより対立的になるか、または逆に、戦略的ライバルをより受け入れるようになるかのどちらかだ」と警告している。(翻訳・編集/柳川)

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