Record China 2021年9月2日(木) 8時20分
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日本の大手化学メーカーである住友化学が、100億円以上を投資して韓国で半導体材料の感光材を生産する。写真は半導体。
日本の大手化学メーカーである住友化学が、100億円以上を投資して韓国で半導体材料の感光材(フォトレジスト)を生産する。9月1日、韓国メディア・韓国経済が報じた。
記事によると、住友化学は1日、サムスン電子やSKハイニックスなどの韓国半導体メーカーにフォトレジストを安定的に供給するため、100億円以上を費やして韓国に新工場を設立することを発表した。9月に着工し、2024年から生産を開始する計画だという。
韓国の新工場で生産されるのはフッ化アルゴン(ArF)フォトレジストで、半導体ウエハー(基板)に微細加工を施す際に使用される先端素材。住友化学はこれまで、大阪工場でのみこの素材を生産してきたという。
住友化学が今回初めて海外での直接生産を決めたのは、韓国の半導体メーカーから強い要請があったためとのこと。韓国企業は現在フッ化アルゴンフォトレジストの90%を輸入に頼っているが、5世代移動通信システム(5G)仕様のスマートフォンの普及やデータセンターの需要増加に伴い、フッ化アルゴンフォトレジスト市場は毎年10%以上の成長が見込まれているという。
また、日本は韓国に対して2019年7月からフッ化水素や極紫外線(EUV)フォトレジスト、ポリイミドなどの半導体・ディスプレイ用素材の輸出を規制しており、フッ化アルゴンフォトレジストは規制品目に該当しないとされるものの、韓国の大手半導体メーカーは素材の安定調達に「神経を尖らせている状態」だという。
記事は「韓国企業が予想よりも早く半導体素材の国産化に乗り出したことも住友化学が大規模な投資を決定した要因とみられる」とも分析。SKグループの素材専門メーカーであるSKマテリアルズは、20年6月に超高純度(純度99.999%)のフッ化水素(HF)ガスの量産に成功し、400億ウォン(約38億円)を投資して22年から年間5万ガロンを目標にフッ化アルゴンフォトレジストの生産事業を進めていると紹介している。
記事は、「こうした韓国企業の脱日本化に驚いた他の日本企業も、韓国への投資を活発化させている」と説明。「世界トップシェアを誇るフォトレジストの製造メーカー・東京応化工業は数十億円を追加投資し、仁川工場の生産量を2倍に増加。空調機、化学製品の世界的メーカーであるダイキン工業も、約40億円を費やし忠清南道の唐津市に半導体製造用エッチングガスの工場を新設することを発表している」と伝えた。
韓国のネットユーザーからは、「文政権の判断は正しかったことが証明された」「2年前に日本に謝れと言っていた野党議員は引退しないのか?」「韓国内で雇用が増えるのはいいこと」「基本企業であれ韓国企業であれ、韓国内に工場があるのならそれは韓国企業だ。差別せずに受け入れよう」など、喜びや歓迎のコメントが多く寄せられている。
一方で、「韓国内に工場を建設して安定的に生産できるのはいいけど、きちんと利益も上げて、屈辱的な結果にならないようにして」「今後またどう変わるか分からないから、まずは国内メーカーを育てるべき」「国内メーカーが高品質の製品を作れるようになったら、日本企業は追い出して国内メーカーから調達しよう」など、慎重な意見も見られた。(翻訳・編集/丸山)
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