人民網日本語版 2021年9月2日(木) 12時50分
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中国の複数地域でPCR検査料金がさらに引き下げられている。
上海市はこのほど、公的医療機関における新型コロナウイルス感染症のPCR検査の1検体あたりの検査料金を引き下げ調整し、60元(約1000円)に引き下げることを明らかにした。中国新聞網アプリが伝えた。
大まかな統計によると、今月に入ってから青海省、河北省、江蘇省など10数省がPCR検査費用の引き下げを発表した。うち山東省は各レベル公的医療機関の検査費用の上限を1回あたり45元とした。河南省は複数検体混合方式の検査1人1回あたりの費用をこれまでの20元から15元に引き下げ、化学発光酵素免疫測定法の検査1人1回あたりの費用は25元から20元に引き下げた。
なぜ中国のPCR検査料金の相次ぐ引き下げが可能になったのか。
■各地で大量調達がスタートしたから
PCR検査料金の引き下げは、検査用試薬と検査用消耗品の調達価格の引き下げと切り離せない。実際、感染症が発生してから、政府は関連製品の大量調達を積極的に推進してきた。
今年1月には、中国国務院共同対策メカニズム総合チームが通知を通達し、各地は集中的な大量調達方式を積極的に模索し、PCR検査の試薬と医療用防護用品などの消耗品を大量調達して、検査コストを引き下げなければならないと強調した。
各地は相次いで試薬と関連消耗品の大量調達に乗り出した。
広東省を例にすれば、昨年から同省医療保障局が試薬と関連消耗品の集中的大量調達を2回行い、平均価格の低下幅が78%に達した。1検体あたりの検査費用は58.41元に、複数検体混合方式の検査費用は20元に下がった。
北京、天津、河北3地域は試薬の共同調達を行った。8月には3地域からの要請を受けて、山東省も共同調達に加わった。
河南省が集中的大量調達した試薬のケースあたり平均価格は10元に満たず、1人あたりの検査費用も引き下げられた。
■試薬の1日あたり生産能力が大幅向上したから
PCR検査料金の引き下げは、検査用試薬などの関連製品の生産能力の大幅向上とも切り離せない。
データによると、20年3月31日現在、国家薬品監督管理局は25種類の検査試薬の緊急使用を承認し、そのうちPCR検査試薬は17種類、抗体検査試薬は8種類だった。当時のPCR検査試薬の1日あたり生産能力は306万人分、抗体検査試薬は120万人分、計426万人分だった。
21年6月末現在、同局が承認した新型コロナウイルス検査試薬は59種類あり、そのうちPCR検査試薬は29種類、抗体検査試薬は27種類、抗原検査試薬は3種類となっている。
メディアが伝えたところによると、関連企業から提供されたデータ統計を見ると、PCR検査試薬の1日あたり生産能力は今では2675万1000人分、抗体検査試薬は1646万人分、抗原検査試薬は190万3000人分、計4511万4000人分となっている。
■PCR検査の能力が向上したから
現在、各地のPCR検査能力も上昇を続けている。最近、南京市、揚州市、鄭州市などで発生した国内症例の感染症が迅速に抑制されたのは、高効率で大規模なPCR検査と切っても切り離せない。
国務院は8月に「全員へのPCR検査の組織管理業務の一層の強化に関する通知」を通達した。それによると、感染症が発生したら、まず直ちに緊急対応を発動し、緊急指揮システムを始動する。全員へのPCR検査の実施が決定したら、全員へのPCR検査実施プランをできる限り早く組織・実施し、検査対象者が500万人以内であれば2日以内に、500万人を超える場合は3日以内に、全員の検査が完了するよう確保しなければならない。
こうしたことから、大量調達によるコストの低下、メーカーの生産能力の向上、検査技術の発展といった実際的な要因が重なり合って、PCR検査にかかる費用が引き下げ調整され、人々が実質的な恩恵を被ることができたと同時に、感染症対策を実施し、人々の生命の安全と体の健康を保障する上で積極的な役割を果たしたことが分かる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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