北朝鮮が再稼働?の原子炉、「くず鉄の挑発デモ、それで身代金は上がらない」と韓国紙

Record China    2021年9月4日(土) 7時20分

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IAEAは北朝鮮が寧辺の原子炉を再稼働させたとみられるとの報告書をまとめた。韓国紙は寧辺の施設を「くず鉄」と酷評。「常とうの挑発デモで、それで身代金は上がらない」と突き放した。北朝鮮

国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)は8月末、北朝鮮が寧辺の核施設にある原子炉を再稼働させたとみられるとの報告書をまとめた。寧辺の施設について韓国紙は「くず鉄の塊」と酷評。「常とうの低強度の挑発デモで、それで身代金は上がらない」と突き放した。

寧辺の5メガワット原子炉は北朝鮮の核兵器製造の中心施設。原子炉稼働後に出る使用済み燃料棒を再処理すれば核兵器の原料となるプルトニウムが抽出される。

聯合ニュースによると、寧辺の原子炉についてIAEAは8月27日、7月初旬から冷却水の排出など原子炉稼働と一致する兆候がみられたとする報告書をまとめた。報告書は2018年12月から今年7月前までは原子炉稼働の兆候がなかったと説明した。

さらに報告書は今年2月中旬から7月初旬まで使用済み燃料棒の再処理施設である放射化学研究所が稼働した兆候もあると明らかにした。5カ月間の稼働期間は北朝鮮が過去に、5メガワット原子炉から出た使用済み燃料棒の再処理にかかると明かした期間と一致するという。

北朝鮮の動きをめぐり、東亜日報は「『くず鉄』原子炉を再稼働する北朝鮮、それで身代金は上がらない」との社説を掲載。「衛星写真などを通じて外部に簡単に露出するにもかかわらず、再稼働の動きを誇示した。米国への脅威を強めるとともに交渉を迫るという常とうの低強度の挑発デモだ」と批判し、「寧辺原子炉は放射能の流出まで懸念される危険なくず鉄の塊と言われてきた」と続けた。

これまでの核合意で寧辺の施設は軽水炉建設や経済補償を受ける見返りに差し出す取引対象となり、北朝鮮は付帯する冷却塔を爆破するショーまで行った。こうした経緯から社説は「北朝鮮は一昨年にもこの原子炉を含む寧辺核施設の廃棄を米国の制裁解除と対等交換しようとしたが失敗した。北朝鮮は原子炉を再稼働することで、交渉カードとしての寧辺核施設の価値を高めようとしたのだ」と断じた。

その上で社説は「北朝鮮は米国の度重なる対話要求にも一切応じていない。制裁緩和のような譲歩から勝ち取るという思惑だ。今回の原子炉再稼働の動きも対話が至急だという国際社会の世論をあおり、北朝鮮核問題を米国の優先順位に引き上げる狙いがある」と指摘。「しかし、このような常とう手法がまた通じるだろうか。米国は条件のない対話を求めながらも、対話自体のための補償も、言葉だけの合意のための補償もありえないということを明確にしている。米国はもはや北朝鮮の恐喝には慣れている」と強調した。(編集/日向)

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