<菅首相退陣へ>後継候補、岸田・河野氏への期待大きく―中韓、ハト派現実路線継承を望む

Record China    2021年9月3日(金) 14時50分

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菅義偉首相は「新型コロナ対策に専念したい」として退陣する意向を表明した。内閣支持率が下落する中で、衆院解散や人事刷新などの模索も自民党内の反発で難航。窮地に陥ったとみられる。写真は菅首相。

2021年9月3日、菅義偉首相は「新型コロナ対策に専念したい」として退陣する意向を表明した。9月中に予定される自民党総裁選への出馬を予定していたが、「選挙活動とコロナの莫大なエネルギーが必要となり、両立は出来ない。総裁選立候補を見送りたい」と語った。内閣支持率が下落する中で、衆院解散や人事刷新などの模索も自民党内の反発で難航。窮地に陥ったとみられる。首相は月内にも退陣し、総裁選は首相以外の候補が争う。

菅首相の総裁選不出馬により、首相は月内にも退陣する運びとなった。自民党は17日告示、29日投開票の日程で総裁選を実施する予定。現時点では岸田文雄前政調会長が出馬を表明し、高市早苗前総務相が立候補に意欲を示している。他の候補も手をあげる可能性があり、世論調査で次の総裁として人気の高い河野太郎規制改革相や石破茂元幹事長らの動向が注目されている。次期衆院選は10~11月となる公算が大きく、10月21日の衆院議員任期満了選挙となる可能性もある。

菅政権は安倍晋三前首相の突然の辞任を受け、官房長官だった首相が党内5派閥の支持をうけて2020年9月に誕生した。以来、新型コロナ感染が拡大し、その対策が後手に回ったと批判された。経済の立て直しや米中対立によって不透明化する国際情勢への対応に取り組んだが、1年間の短期では十分な成果を得られず、今後に持ち越された。

菅氏の後継政権の外交安保政策が注目されるが、各候補とも「外交は継続が大事」との考え方は共通で、日米同盟を基軸に中露はじめ他の諸国とも旅行な関係を模索するとみられる。

菅首相は中国について、「隣国であり経済的にも我が国と関係が深い。世界で米国と競う大国でもある」と関係強化に努める考えを示し、中国の南シナ海への海洋進出や香港への統制強化などの問題には「ハイレベルの会合の機会を活用して中国の前向きな対応を一つ一つ求め続けていきたい」と意欲的だった。

外交・安全保障を巡っては、北大西洋条約機構(NATO)を参考にした「アジア版NATO」の設置構想に対し、「アジアで敵味方を作ってしまい、反中包囲網にならざるを得ない。日本外交の目指す戦略的な外交の在り方や国益に資するとの観点から正しくない」と慎重な姿勢だった。

菅氏は安倍晋三前首相と異なり保守主義理念を求めるというより現実を直視する政治家である。国益最優先を貫き、安全保障を依存する同盟国・米国と最大の経済貿易相手国である中国との狭間で、激動の国際情勢を冷静に見据えた戦略を展開してきた。

党内ハト派の宏池会を率いる岸田氏は外務大臣として日中や日韓間の友好関係を推進してきた実績があり、中韓両国とも期待している。河野太郎氏は日中友好に尽力した平和主義者の河野洋平元総裁の子息であるため、中国内で歓迎する声も多い。

菅首相退陣に伴い、二階俊博幹事長が交代することに対しては、中国では不安材料と受け止められている。中国共産党系の環球時報は二階氏について、日本の「親中派」の代表格であり、これまで「中国との窓口」の役割を務めてきたと指摘。同氏の退任後、両国関係にどのような影響が及ぶかに関心が高まっているとし、「二階氏のように政治的な影響力と重みがあり、中日交流の窓口になれる人物は今のところ見当たらない」と懸念した。

一方で、「日本では現在、政界と社会全体の中国への態度が悲観的で、対中政策の消極的な面が際立っている」としながらも、「中国の重要性を十分に理解している日本は、中国と正常な交流を保ち、基本的な政治関係の全体的な安定を確保すべきと考えているはずだ。日本の今後の対中政策は変わらず協力と対抗の同時進行となり、米国一辺倒にはならない」と冷静に分析している。(八牧浩行

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