米国が意図しない方法で中国へ「軸足移動」した国々―中国メディア

Record China    2021年9月20日(月) 21時0分

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中国紙・環球時報(電子版)は11日、米サイト「ANTIWAR」の8日付報道を引用する形で、「米国が意図しない方法で中国へ軸足移動した国々」とする記事を掲載した。写真はイスラエル。

中国紙・環球時報(電子版)は11日、米サイト「ANTIWAR」の8日付報道を引用する形で、「米国が意図しない方法で中国へ軸足移動した国々」とする記事を掲載した。以下はその概要。

米国は恐らく中国へ「軸足移動」しつつあるが、他の国々も米国が意図しない方法で中国へ軸足を移している。カマラ・ハリス米副大統領はベトナムを反中陣営に招待したが、中国との関係強化を望むベトナムによって冷たく拒否された。そしてそうした国はベトナムだけではない。

ロシア

米国の外交政策の主な目標の一つは、ロシアを欧州と中国から遠ざけることだ。ロシアが中国と結ばないようにすることが「三角外交」の目標だった。ヘンリー・キッシンジャー氏は、三角外交について、「中国とロシアがより良い関係を保つのを防ぐために、米国が中国とロシアのそれぞれとより良い関係を達成し維持するためのもの」と説明した。

しかし、米国は現在、ロシアと中国が世界で最も重要な政治的関係の一つとなるのを促している。二つの大国は、新興国の非公式な連盟であるBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)のメンバーとなった。これら5カ国は世界の人口の43%を占めており、米国の「単極」の野心に対抗するブロックを形成している。

ロシアの中国への軸足移動は、上海協力機構(SCO)での提携にもつながった。世界の人口の42%を占めるSCOには、世界で核を保有する9カ国のうち4カ国が組み込まれている。ロシアと中国は今年8月、共同指揮統制システムを採用した演習を初めて実施した。両国は前例のないレベルのアクセスを相手国に与えた。これは三角外交の終わりのシナリオだ。米国は、ロシアと中国を切り離す代わりに結び付けてしまった。

アフガニスタン

中国へ軸足を移しているのはロシアだけではない。米軍がアフガニスタンから撤退すると、イスラム主義組織タリバンは、中国と協力して「相互関係を促す」意欲を表明した。その意欲に対し、中国は、アフガニスタンの再建を支援するという約束で応えた。タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官は2日、中国をアフガニスタンにとって「最も重要なパートナー」とし、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」に参画したいと述べた。

イスラエル

米国は冷戦後の世界観でイスラエルと常に「一夫一婦制」の関係を保ってきた。しかし、イスラエルは米国にそれほど忠実ではなく、常にロシアとの温かい関係を楽しんできた。中国とも良好な関係を保ち、米国にとって懸念されるほど親密になりつつある。米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官は今年8月、イスラエルが技術部門とインフラプロジェクトへの中国の投資を歓迎したことについて警告を発した。だが米国の警告にもかかわらず、イスラエルは中国とのより大きな関係を優先している。

サウジアラビア

中国への直接的な「軸足移動」ではないにしても、少なくとも「中国・イラン影響圏」へ軸足を移している。

ロシアからベトナムまで、そしてアフガニスタンからイスラエルとサウジアラビアまで、米国の外交政策はこうした国々に「東方への軸足移動」を強いている。(翻訳・編集/柳川)

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