中国当局が芸能界への管理監督を強化する中、中国版ツイッター・微博（ウェイボー）で13日、「地方都市が芸能人の税金逃れに利用される」との話題が反響を呼んだ。

中国メディア・毎日経済新聞の微博アカウントが経済参考報の記事を基に伝えたところによると、一部の芸能人は個人事務所や制作・運営会社の登記を抹消すると同時に、場所と名称を変えて同様の事務所や会社を新たに設立。個別の地方政府の税制優遇政策もこうした事務所の税金逃れにプラスに働いており、大量の脱税現象が生まれているそうだ。

記者が芸能人の事務所の「集積地」について調べたところ、大都市や都市の中心部から離れた地方が企業誘致のために打ち出した税収政策が事務所殺到の原因になっているといい、データによると江蘇省徐州市の北部に位置する県級市の新沂市には著名芸能人の事務所を含む映画・テレビ・文化関係の1200社近くが登記。だが、最近現地を取材してみるとそのほとんどは名前があるだけの「抜け殻」で、こうした「ゴースト登記」は新沂だけにとどまらない。ある所では、登記データ上はスターの事務所が多数集まっているが、現地を訪れてみると看板を掲げた事務所は1カ所も見られなかったという。

これに対し中国のネットユーザーはさまざまなコメントを寄せており、ある人は「スターはもともと高収入なのにさらに税金逃れしたいの？」との感想を残している。（翻訳・編集/野谷）