中国の歌手で俳優ワン・イーボー（王一博）が出演するバラエティー番組「天天向上」で、放送局の番組表の司会者欄からワン・イーボーの名前が消えたことが、司会者の資格証書の問題に配慮した措置ではないかと見られている。

ワン・イーボーは2019年のドラマ「陳情令」でブレークする以前から、湖南衛星テレビの人気番組「天天向上」に司会者の1人として出演。先月、同じく司会を担当していたチェン・フォン（銭楓）に女性への性的暴行疑惑が発覚したことで番組から姿を消し、司会陣は3人体制で新たなスタートを切った。しかしこのほど、湖南衛星テレビの番組表や、百度（Baidu）百科の番組紹介で、司会者欄からワン・イーボーの名前が消えたことが注目されている。

中国国家広播電視総局は今月初め、芸能界の管理統制を進めるための8項目にわたる通知を発表。この中で番組司会者の管理についても言及し、同局が認めた資格証書「播音員主持人証」を取得した司会者だけを起用するよう要求している。中国メディアによると証書の取得には大卒以上の学歴など厳しい条件があり、現時点でのワン・イーボーは条件をクリアできないという。

今月12日放送の「天天向上」では、メイン司会者のワン・ハン（汪涵）がひげを剃り落とした姿を見せたことで、こちらも当局の指導の影響ではないかと話題に。なお、司会者から名前の外れたワン・イーボーはレギュラーメンバーの肩書きで出演を続行している。

中国メディアによると、ワン・イーボーはブレーク後、メイン司会者ではないにも関わらず「天天向上」に出演を続け、番組を盛り上げたことで湖南衛星テレビは恩義を感じているという。ワン・イーボーはレギュラー番組をキープして安定を図ることができ、湖南衛星テレビ側も若い世代の視聴率を確保できるため、ウィンウィンの関係だと報じられている。（Mathilda）